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英語

大問構成は昨年と変わらず7題、小問総数は24問となりました。

リスニング問題は、問1と問2の大問2題の構成でした。問2では会話を聞き取り、与えられたメモの空欄に適する数字や語を書く問題で、会話の中に出てきたつづりを正確に聞き取ることができれば解答できました。

大問3は語順整序問題です。現在完了や分詞、関係代名詞といった中学3年で学習する文法が問われました。

大問4は条件英作文問題です。今年度は「学校へ歩いていくほうが自転車で行くよりもいい」という意見に対する自分の考えを15語程度で書く問題でした。内容は平易でもよいので、文法やスペルのミスがない英文を作ることが大切です。

大問5は短い文章や英語のパンフレットの読解問題です。短い文章の読解問題では、文章中の空欄にあてはまる単語を選ぶ問題が出題されました。英語のパンフレットを読んで答える問題では、計算を含んでいる問題も出題されましたが、複雑な計算ではありませんでした。

大問6は長文読解問題です。本文の内容に適する絵を選ぶ問題や英問英答の問題などが出題されました。本文の内容を正確に理解する総合的な読解力が必要です。

大問7は会話文読解問題です。空欄の前後に着目して会話の流れが把握できれば、容易に解答できる内容です。

問題解説

大問5 (2) 英語のパンフレットを読んで答える問題

①パンフレットの内容に関する英語の質問に答える問題です。質問は「もし、日本で火曜日の午後6時なら、ニウエでは何曜日の何時ですか。」という内容です。Informationの4行目に「ニウエは日本の20時間前です。」とあります。火曜日午後6時の20時間前なので、月曜日の午後10時とわかります。質問の英文にならって、It’s 10 p.m. on Monday.と答えます。

大問6 読解問題

ジェイソンのスピーチを読んで答える問題です。スピーチの題材はプラスチック汚染に関するもので、プラスチックの使用量が増えており、海に捨てられたとき、プラスチックごみを分解するのに長い年月がかかり、海の生き物が間違えて食べて死んでしまうので、プラスチックをできるだけ使わないようにしていこうという内容です。

(1)下線部の「この絵」にあてはまる絵を選ぶ問題です。下線部の直後に「プラスチックは石油から作られます。周りを見渡すと、たくさんのプラスチック製品を見つけることができます。たとえば、ボトルや袋、ストロー、おもちゃ、コンピューター、衣服でさえも作るためにプラスチックが使われます。」とあるので、石油からさまざまな製品が作られている様子を表したエが正答です。

(2)本文の内容に合わせて表を完成させる問題です。本文18~19行目に「たとえば、ペットボトルは分解されるのに400年以上かかります。」とあるので、Bにはウが入るとわかります。19行目に「ビニール袋は分解されるのにペットボトルほど長い時間がかかりません。」とあるので、Bより年数の少ないAにイが入るとわかります。20~21行目に「魚網は三つの中で分解されるのに最も長くかかります。」とあるので、最も年数の多いCにアが入るとわかります。

(3)本文に関する英語の質問に答える問題です。質問は「なぜ多くの海の生き物や鳥が死ぬのですか。」という内容です。理由をたずねていますので応答文はBecauseから始めましょう。21~22行目に「多くの海の生き物や鳥が間違えてプラスチックごみを食べます。これが原因で、それらのうちの多くが死にます。」とありますので、Because they eat plastic waste by mistake.と答えます。

数学

大問1は計算問題6題で、大問2は、不等式の立式、資料の整理、空間図形、円周角、確率、作図の5題でした。どちらの大問も基礎的な内容が問われ、配点は各大問30点、合計60点でした。計算ミスに注意して確実に得点したい部分です。

大問3は関数のグラフと図形(3)は三角形をy軸で回転させてできる回転体の体積を求める問題でした。回転体の見取図を描くことができるかがポイントでした。

大問4は平面図形からの出題で、(1)は角の二等分線であること証明する問題でした。中学校の定期テストでも出題レベルの問題でした。(2)の面積を求める問題は、特別な角度を見つけ、長さを求めることができればよい問題でした。例年の問題に比べれば解きやすい問題だったと思われます。

大問5は平面の中で2点が動く問題で、線分の長さの一部をグラフから読み取る規則性の問題でした。解くために必要な情報を文章、グラフ、平面図の3つを駆使して解く必要がある問題でした。パターン化された問題だけを練習していると戸惑う問題だと思われます。

問題解説

5:規則性

(1) 点Pが、はじめて頂点Bに到着するのは、問題文より線分APの長さが最大のときとわかる。 そこで図2のグラフをみる。線分APの長さがはじめて最大になる点を見つけ、時間を求める。

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よって、20秒後。

(2) 四角形PBCQの面積が、はじめて最大となるのは、問題文と図1より線分APが短く、線分CQの長さが長くなるときとわかる。そこで図2と図3のグラフをみる。すると、APの長さが最小の40秒のとき、CQの長さが最大になることが読みとれる。

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よって、40秒後。

国語

昨年度の後期選抜と同様の大問構成です。

大問一は聞き取り問題「食の大切さ」について話し合う場面の放送を、資料を見ながら聞いて答える設問でした。問題用紙に書かれている情報は、放送の前にひと通り目を通しておきましょう。

大問二、大問三は漢字の読み・書き書きは小学校まで、読みは中学校までの学習範囲から出題されています。昨年度と同様、四字熟語は読みで出題されました。

大問四は小説文登場人物の心情を問う設問が中心でした。(2)の登場人物の動作や発言などから心情の変化を読み取る問題や、(5)の傍線に関する内容をまとめる問題は、本文の広範囲の内容をとらえる必要があり、難度は少し高かったでしょう。

大問五は論説文(1)は副詞を選ぶものでしたが、選択肢はどれも「に」で終わる語で、判断が難しかったかもしれません。(5)の記述問題は筆者の意見をまとめる設問で、指定語句と文章中の語句を用いたうえで、指定された形に合わせて書く必要がありました。

大問六は古文歴史的仮名遣いを現代仮名遣いに改める問題のほか、本文の内容を問う設問が目立ちました。(3)は二つの和歌に通ずる内容をとらえて古文中から書き抜く問題で、難度は高かったでしょう。

大問七は作文「ごみ箱を多く設置しよう」という意見に反対する意見を書くものでした。立場を指定された作文だったため、是非を考える必要がなくて書きやすかったという人と、自分の経験を踏まえて書くのが難しいと感じた人に分かれたでしょう。

問題解説

大問五 論説文

(1) ①②④は「明確だ」「露だ」「物理的だ」のように活用するため、いずれも形容動詞です。なお、「つぶさに」は「詳しく」という意味です。

(2) 傍線Aを含む段落の、「翻訳者も原文を読みこんで解釈をします」や、「自分の言葉でアウトプットする」などから読み取れることがイと合います。アは「日本人に通じない場合」のことは本文に書かれていないため誤りです。ウは「理解し感じとったことを書き加え」などが本文に書かれていないため誤りです。エは「間違いを直し欠点を補いながら翻訳する」などが本文に書かれていないため誤りです。

(3) 傍線Bの直前の「『なんだか妙な・・・・・・飛ばすわけにはいかないので」の言い換えとして当てはまるアが正答です。イの「対策を練る」は本文に書かれていないため誤りです。ウの「異国の言葉で書き直してしまうことのスリル」は傍線Bの「まじまじと見つめる」の具体的な説明ではないため誤りです。エは「知識や情報を集め」ることなどが本文に書かれていないため誤りです。

(4) 空欄Ⅰは、同じ文中の「ただ読む」と対になる言葉が当てはまります。傍線Cを含む一文から、「体を張って読んで」は「翻訳をして」という意味だと分かります。第2段落2行目の「『体感』する」が当てはまります。

 空欄Ⅱは、主語が「翻訳者は」なので、翻訳をするときに疑似体験する内容が当てはまります。エが正答です。

 空欄Ⅲは、別な言語に移す行為を通して気づくことが当てはまります。第2段落7行目からの一文がそれと同様の内容のため、第2段落9行目の「かくれた意図」が正答です。

(5) 傍線Dをまとめた文章から、翻訳は、第三者であり当事者でもあるという二役を同時に成し遂げる、という意味の文を書けばよいことが分かります。指定語句の「作品」という言葉を二回使うことと、「・・・・・・役目と・・・・・・役目」という形にすることに注意しましょう。模範解答は「作品を批評する役目と作品そのものを書く役目」です。

理科

物理、化学、生物、地学4分野からそれぞれ25点の出題は例年通り。

【物理分野】 台車の運動のようすや物体にはたらく力についての大問と、音の伝わり方についての大問でした。語句の記述がありましたが、教科書レベルで対応できるものでした。

【化学分野】 炭酸水素ナトリウムを加熱したときの変化について調べる実験、物質の密度について調べる実験を扱った問題でした。化学変化では、化学反応式や実験の注意点などが問われ、密度では、液体中に入れたときのようすから物質の組み合わせを答える問題でした。

【生物分野】 だ液のはたらきの実験と、自然界における生物どうしのつながりを扱った問題でした。だ液の実験は、消化酵素が分解する物質、対照実験を行う理由などが問われ、生物どうしのつながりでは、食物連鎖による個体数の変化や、生物濃縮の計算などがありました。

【地学分野】 堆積岩、地層のつながり、大気の動きからの出題でした。露頭のようすから示準化石を選ぶ問題は、図から読み取ることができるか試す問題でした。大気の動きの実験では、停滞前線が長い間同じ位置にとどまって動かない理由の記述がありましたが、教科書レベルで対応できるものでした。

問題解説

問1:地学分野 堆積岩と地層のつながり

(1) 地層として堆積したものが固められてできた岩石は、ア れき岩、イ 砂岩、エ チャートである。ウの安山岩は、火成岩なので、マグマが冷えてできたもの。

(2) イラストと中生代の地層から図2は、イ アンモナイト。ちなみに、ア フズリナは古生代、ウ ビカリアは新生代、エ サンヨウチュウは古生代。

(3) 示準化石は限られた時代に、広い範囲で、数多く生息していた生物の化石のことである。図3からそれを読み取れるのは、エの貝の化石。

(4) 示相化石は、地層が堆積した当時の環境が推定できる。

社会

総小問数は26題でした。完全解答形式の問題は3題、記述問題は2題で昨年度と変わりません。

問1は千葉県を題材にした小問集合(3)は全国と比較した千葉県の産業や人口の特徴をグラフのどこに注目して判断できるかがポイントでした。

問2は日本地理日本の範囲、農業のようす、地形図の読み取りといずれも基本的な内容を問う問題ばかりです。

問3は世界地理(4)の資料の読み取りは複数の資料を参照する必要があり、解答に時間がかかります。(2)はアラブ首長国連邦の都市「ドバイ」を答える問題で、答えが思いつかなかった受験生も多くいたのではないかと思われます。

問4は近世までの歴史どれも基礎的な知識で解くことができます。(3)は応仁の乱後のようすを答える短文記述問題で、指定語句「下剋上」の説明が空欄の前ですでにされていたため、どのように解答すればよいか悩んだ受験生も多かったでしょう。

問5は近現代の歴史(1)は昨年同様、不要な選択肢を含む並べ替え問題で、できごとの年代を正確に覚えておく必要があります。(3)は日中戦争当時の首相が誰であったかに悩んだ受験生もいたのではないでしょうか。

問6は公民で財政の単元からの出題(3)の資料読み取りは選択肢の文が長くなっており、解答までに時間がかかります。

問7は公民で人権の単元からの出題どれも基礎的内容で、(2)の一票の格差の問題点は他の都道府県入試でも多く見られる頻出の内容です。

問題解説

大問1(3):全国と比較した千葉県の資料の選ぶ問題

問題文に「それぞれのデータは全国平均を100としたときの値に換算して」とあります。千葉県が全国平均を上回っているであろうデータがどれかを考えれば解くことができます。製造品出荷額等、農業産出額、人口の各項目が突出して高くなっているエが千葉県ということになります。

大問2(3):りんごの統計資料と青森県の伝統的工芸品に関する問題

りんごの生産上位2県は1位が青森県、2位が長野県であるのでⅠにA、ⅡにDが入ります。。農産物の生産が多い都道府県は最低でも2位までを覚えておくようにしましょう。会津塗は福島県、津軽塗は青森県の伝統的工芸品ですので、Ⅲに津軽塗と入ります。よって、ウが正答です。

大問3(3):国の様子を説明した文からあてはまる国の位置を選ぶ問題

文の中から解答につながる内容を見つけましょう。「イギリスからの移民によって国づくり」「先住民(先住民族)であるマオリの人々」などから、ニュージーランドの説明であるとわかります。よって正答はCになります。 「マオリ」はニュージーランドの先住民(先住民族)、「アボリジニ」はオーストラリアの先住民(先住民族)です。混同してしまうことが多いので、注意しましょう。

大問4(3):応仁の乱以後のようすを記述する問題

指定語句「下剋上」を用いて、空欄にあてはまる内容を15字以内でまとめます。 応仁の乱以後、下の身分の者が上の身分の物を、実力で倒して地位をうばうという下剋上の風潮が広まっていきます。これにより実力で上の身分に立った者や元々守護大名で発展・成長した者が戦国大名となって、各地で争いを続けていくことになり、戦国時代が始まりました。今回の問題では「下剋上」の説明が空欄の前にあり、空欄の後ろが「が各地で争いを続け…」とあるので、「戦国大名が各地で争いを続け…」となることがわかります。「下剋上」と「戦国大名」の間をどのようにつなぐかを考えるのが難しかったと感じた人も多かったことでしょう。

大問5(4):1947年から1969年の間の日本の様子を選ぶ問題

ア:「ラジオ放送が始まり」から大正時代の1925年のようす
イ:「テレビ・電気洗濯機などの家庭電化製品が普及し」から1950年代後半以降の高度経済成長のようす
ウ:「欧米と同じ太陽暦が採用され」から明治時代はじめのようす
エ:「グローバル化が進み、インターネットが広く普及するようになった」から現在のようす
江戸幕末期以降はできごととそれが起こった年代を覚えるようにしましょう。

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