埼玉県公立高校入試

令和7年度入学者選抜の日程

入学願書・調査書・学習の記録等一覧表等の提出期間 検討中
※令和6年度当初に公表予定
志願先変更期間 検討中
※令和6年度当初に公表予定
学力検査 令和7年226日(水)
実技検査(芸術系学科等)・面接(一部の学校) 令和7年227日(木)
追検査 令和7年3月3日(月)
(※急病等やむを得ない事情により学力検査を受験できなかった志願者を対象として実施。)
入学許可候補者発表 令和7年3月6日(木)
※欠員補充の日程及び内容については、実施する高校において定める。

選抜資料の扱いについて

埼玉県公立高校入学者選抜では、加算方式を採用しています。学力検査の得点・調査書の得点、実技または面接の得点(一部の高校のみ)に各高校が定めた定数をかけて求められる得点の合計点が高い順に合格となります。

学力検査について

学力検査は国語・社会・数学・理科・英語の5教科で、英語にはリスニングテストがあります。検査時間は5教科すべて50分です。各教科100点満点ですが、理数科や外国語科などの専門学科・コースでは、特定教科の得点に比重をかける傾斜配点を設定する場合があります。

◇学校選択問題

高校の判断により、数学と英語において例外的に問題の一部に応用的な問題を含む学力検査(学校選択問題)を実施する場合があります。なお、「学校選択問題」は県教育委員会が作成します。令和6年度入試では、下記の22校が「学校選択問題」を使用しました。

令和6年度入試 学校選択問題採択校

浦和(全日制) 浦和第一女子(全日制) 浦和西 大宮 春日部(全日制) 川口北
川越 川越女子 川越南 熊谷(全日制) 熊谷女子 熊谷西 越ケ谷(全日制)
越谷北 所沢(全日制) 所沢北 不動岡 和光国際 蕨 さいたま市立浦和
さいたま市立大宮北 川口市立(全日制)

※いずれも数学・英語で実施

令和7年度入試で「学校選択問題」を実施する高校は令和6年6月頃に埼玉県教育委員会より発表される予定です。

調査書について

「学習の記録」「特別活動等の記録」「その他の項目」の各得点を算出し、その合計を調査書の得点とします。

◇「学習の記録」

9教科5段階の評定について、各高校で定める学年ごとの比率をかけて合計した得点です。

調査書の各学年の比率がいくつに設定されているかによって、調査書の「学習の記録」の満点や中学3年次の評定の占める割合が変わってきます。

(例)P高校  1年:2年:3年=1:1:2

1年の評定(9教科×5段階×1)+2年の評定(9教科×5段階×1)+3年の評定(9教科×5段階×2)
=45+45+90
=180点満点


参考:調査書の比率の採択状況(令和6年度 全日制の課程)
※学科・コースによる重複を含む
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◇「特別活動等の記録」

中学校における生徒会活動、部活動、学級活動などでの取り組みを、各高校で定めた基準に従って点数化し、評価します。

◇「その他の項目」

検定・TOEICなどの資格、ボランティア活動、課外でのスポーツや文化活動における顕著な成績などを、各高校で定めた基準に従って点数化し、評価します。

実技検査・面接

芸術系や体育系などの学科・コースでは実技検査を実施する場合があります。また、実技検査を行わない高校では面接を実施することができます。満点は各高校が独自に設定しています。面接の場合、満点を50点または100点とする高校が多く、実技では200点から1000点の間で満点が設定される傾向にあります。

選抜方法について

埼玉県公立高校入学者選抜では、2段階選抜を採用しています。第1次選抜で募集人員の60~80%を、第2次選抜で残りの20~40%を選抜します。高校によっては第3次選抜を行います。

第1次選抜では、「学力検査の得点」:「調査書の得点」の比率が4:6~6:4の範囲内になるように、第2次選抜では3:7~7:3の範囲内になるように各高校が設定します。
この比率により、各高校が学力検査を重視するのか、調査書を重視するのかが分かります。

なお、第3次選抜では、第1次選抜、第2次選抜における合計得点が一定以上の受験生を対象に、調査書の「特別活動等の記録」「その他の項目」や実技・面接などをもとに選抜が行われます。

では、県立Q高校の選抜基準例をもとに、選抜のしくみを見ていきましょう。

(例)県立Q高校の場合の選考基準

○学力検査 500点満点
○調査書
・学習の記録の得点(1年:2年:3年=1:1:3) 225点満点
 1:1:3→1年の9教科5段階評定:2年の9教科5段階評定:3年の9教科5段階評定
 3年間オール5の場合、45×1+45×1+45×3=225点
・特別活動等の記録の得点 40点満点
・その他の項目の得点   5点満点
○実技検査・面接 実施しない
⇒第1次選抜…募集人員の75%を選抜
学力検査 500点
調査書 405点(※1)
合計 905点
⇒第2次選抜…募集人員の25%を選抜
学力検査 500点
調査書 540点(※2)
合計 1040点
⇒第3次選抜…実施しない
※1 調査書の満点は、225点(学習の記録の得点)+40点(特別活動等の記録の得点)+5点(その他の項目の得点)=270点ですが、405点となっていることから、405÷270で1.5倍されていると分かります。よって、Q高校の第1次選抜の係数は1.5となります。
※2 調査書の満点は第1次選抜と同じく270点ですが、540点となっていることから、540÷270で2.0倍されていると分かります。よって、Q高校の第2次選抜の係数は2.0となります。
→上記の係数1.5、2.0といった値は、各高校が独自に定めた定数で、その高校の選抜基準により異なります。

◆Aくん、Bくん、Cくんの3人が県立Q高校を受験した場合

例 Aくん
調査書評定 中1:27/45 中2:27/45 中3:36/45

○調査書
 学習の記録の得点:27×1+27×1+36×3=162点
 特別活動の記録の得点:30点
 その他の項目の得点:3点
○学力検査:340点

例 Bくん
調査書評定 中1:27/45 中2:36/45 中3:27/45

○調査書
 学習の記録の得点:27×1+36×1+27×3=144点
 特別活動の記録の得点:30点
 その他の項目の得点:3点
○学力検査:370点

例 Cくん
調査書評定 中1:36/45 中2:36/45 中3:36/45

○調査書
 学習の記録の得点:36×1+36×1+36×3=180点
 特別活動の記録の得点:30点
 その他の項目の得点:3点
○学力検査:400点

★ 第1次選抜

第1次選抜上位75%ラインの得点が680点とすると…
Aくん(162+30+3)×1.5+340=632.5点⇒不合格
Bくん(144+30+3)×1.5+370=635.5点⇒不合格
Cくん(180+30+3)×1.5+400=719.5点⇒合格

AくんとBくんは、第1次選抜不合格のため、第2次選抜にまわることになります。

★ 第2次選抜

第2次選抜上位25%ラインの得点が730点とすると…
Aくん(162+30+3)×2+340=730点⇒合格
Bくん(144+30+3)×2+370=724点⇒不合格

調査書の学習の記録の得点は1年や2年の評定に対して、3年の評定を2倍や3倍にするなどして重視する傾向にあります。
上記の県立Q高校では、3年の評定を3倍しているため、AくんとBくんは3年間の評点の合計が同じですが、選抜に使用される得点としては、3年で高い評定を取っているAくんの方が高くなります。
また、受験する高校が調査書の得点と学力検査の得点のどちらを重視するかによっても結果は大きく変わってきます。
県立Q高校ではBくんが第2次選抜で不合格となっていますが、学力検査の得点はAくんよりも高いため、学力検査の得点を調査書の得点より重視する高校を受験した場合、合格の可能性はBくんの方が高くなります。

学習の記録の得点の学年比だけでなく、学力検査に対する調査書の配点から、自分に有利な学校をよく見定めておく必要があります。旧学区のトップ校は軒並み学力検査の結果を重視しており、内申の評定がとれていなくとも合格するケースがしばしば見られます。

令和7年度入試における各高校の第1次選抜・第2次選抜での各選抜資料の配点は、令和6年7月以降に埼玉県教育委員会より発表される、各高校の選抜基準に記載される予定です。

志願先変更について

志願先変更期間内に1回に限り志願先を変更することができます。同じ高校の学科間の変更や第2志望の学科だけを変更する場合についても、志願先変更と同様に志願先変更期間内に1回に限り変更することができます。

第2志望制について

複数の学科やコースなどがある学校では第2志望が認められている場合があります。原則として第2志望の判定は第2次選抜で行われます。理数科を第1志望・普通科を第2志望とした場合、第1次選抜は理数科のみで合否判定がされ、不合格の場合は第2次選抜で理数科と普通科の両方で合否判定が行われます。理数科の第2次選抜の定員内であれば理数科合格となりますが、理数科で定員外・普通科で定員内の場合は、普通科合格となります。

なお、第2志望制を採択している学校であってもすべての学科において相互に第2志望を認めているとは限らないため、注意が必要です。例えば令和6年度入試の県立越生高校では、美術科を第1志望・普通科を第2志望とすることは認められていましたが、その逆は認められていませんでした。
高校・学科ごとの第2志望制の有無についても、令和6年7月以降に埼玉県教育委員会から発表される、各高校の選抜基準に記載される予定です。

今後の統廃合予定について

埼玉県の公立高校で令和7年度以降に変更が予定されている学校は下記の通りです。

■令和8年度
岩槻・岩槻北陵 国際に関する学科及び普通科の併置校として、2校を統合。
現在の岩槻高校の場所に新校を設置。
大宮工業・浦和工業 県内初の工業に関する学科及び情報に関する学科の併置校として、2校を統合。
現在の大宮工業高校の場所に新校を設置。
和光国際・和光 国際に関する学科及び普通科の併置校として、2校を統合。
現在の和光国際高校の場所に新校を設置。
越生・鳩山 アニメーション・美術に関する学科及び普通科の併置校として、2校を統合。
現在の越生高校の場所に新校を設置。
八潮南・八潮 ビジネスに関する学科及び普通科の併置校として、2校を統合。
現在の八潮南高校に新校を設置。
秩父・皆野 国際に関する学科及び普通科の併置校として、2校を統合。
現在の秩父高校の場所に新校を設置。