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2019年(平成31年)4月号_神奈川県公立高校入試版

公開日:2019年04月01日

【2019年度入試はこう実施された!!】

「ペンギン入試レポート4月号(神奈川県公立高校入試版)」では、2019年度神奈川県公立高校入試の結果についてお知らせします。ぜひ、ご一読いただきお役立てください。

高校入試で合格を勝ち取ることができるように、臨海セミナー職員一同、できる限りの応援をさせていただきます。入試に関するご相談などがございましたら、ご遠慮なさらず、臨海セミナーの各教室までお問い合わせください。

1. 2019年度入試の選抜結果について

2019年度は、全日制の課程では151校で共通選抜が行われました。全日制募集人員42,810名に対して志願変更締切後の確定志願者数が50,887名、確定志願倍率1.19倍(昨年度1.20倍)、受験者数が50,485名、受験倍率1.18倍(同1.19倍)、合格者数が42,268名、実質倍率1.19倍となりました(同1.19倍)。全体として、昨年度と比べ、大きな倍率の増減は見られませんでした(※表1参照)。

一方、県教育委員会が発表した2019年度の県内私立高校一般入試志願倍率(中間集計)は、1月30日午後3時での平均倍率5.13倍となりました(※表2参照)。神奈川県私立高校一般入試志願倍率は、近年は5倍近くで推移しています。これは、「必ず滑り止めの私立高校を併願しよう」という受験生の意識が高まったためと思われます。


表1 2019年度共通選抜実施状況
penrepo_k_201904_table1.png

表2 神奈川県私立高校一般入試志願倍率(中間集計)
penrepo_k_201904_table2.png

2. 選抜方法について

通選抜に使われる資料は、第1次選考では①調査書の評定、②学力検査の得点、③面接の得点、④特色検査の得点(一部の学校)、第2次選考では①学力検査の得点、②面接の得点、③特色検査の得点(一部の学校)となります。各高校は、これらの資料の得点に各校で定めた比率をかけて合計した数値Sを求め、その値の高い順に合格者を出します。第1次選考では募集人員の90%までを、第2次選考では募集人員の10%を選考します。

表3は、2019年度共通選抜での各比率の採択状況を示しています。第1次選考では4:4:2、つまり調査書の評定と学力検査を同等に重視する比率を採択した学校が最も多く、次いで5:3:2、3:5:2となりました。第2次選考で最も多く採択された比率は8:2、次いで7:3であり、多くの学校・学科で学力検査を重視する傾向が見られました。

表3 2019年度共通選抜各資料の比率
penrepo_k_201904_table3.png
表4は、2019年度入試で調査書の評定または学力検査を重点化した学校数を示しています。重点化とは、選抜において特定の教科を重視するために、調査書の評定や学力検査の得点に一定の範囲で比重をかけて計算することをさします。国際科や外国語コースで、英語の評定や英語の入試得点を2倍し、英語の得意な受験生の総合成績を高くなるようにするなどがそれにあたります。2019年度入試では、調査書の評定のみを重点化した学校が最も多くみられました。

表4 重点化を行った学校
penrepo_k_201904_table4.png

3. 学力検査について

2019年度入試共通選抜の合格者の教科別平均点は表5の通りです。英語・数学・国語で合格者平均点が下がり、設問が難化したことが窺えます。

表5 共通選抜(全日制の課程)合格者の教科別平均点(満点は100点) penrepo_k_201904_table5.png

【2019年度入試の出題傾向と今後の対策】

英語
英文や資料を速く正確に理解する練習、必要な情報を整理して表現する練習、単語や文法事項の学習の3点に力を入れる必要があります。入試では、選択肢や資料などを含め多量の英文をすばやく正確に読むことが求められます。短い文章からでもかまわないので、継続的に英文を読む習慣をつけましょう。英作文問題に関しては、文法の基礎を固めておく必要があります。英作文といっても、教科書の内容が身についていれば十分に対応できるものばかりです。英語で場面にあった内容を正確に表現するには、単語の意味や綴りはもちろん、文法の知識が不可欠です。これらの知識は英文を速く読むためにも必要です。日頃から単語や文法の学習を怠らないようにし、英作文の問題にも積極的に取り組みましょう。

数学
前回より難しい問題が増えたと感じた受験生も多かったことと思います。今後も思考力・判断力を試す難度の高い出題が予想されます。定期テストでは学習中の単元が試験範囲になることが多いため、他の単元との融合問題の対策が疎かになりがちです。神奈川県の入試問題や、他の都道府県の入試問題を上手く活用し、出題傾向・形式の変化に対応できる力も磨く必要があります。関数に図形の知識を使う問題や、立体の切断面や展開図において相似や合同を利用する問題などは頻出の問題ではありますが、練習量が少なければ得点は難しいと思います。早めに入試対策をスタートさせて、多くの問題に触れるようにしてください。

国語
まずは漢字ですが、熟語や文の形で練習するようにしましょう。また、助詞や助動詞の識別をはじめとした、文法事項の復習もしっかり行ってください。小説文では登場人物とその心情の変化などに注意して読む練習、論説文では筆者の主張や要旨をつかむ練習が必要です。古文については「誰が何をしたのか」を把握しながら読む練習をしましょう。主語が省略されている場合は、自分で補いながら読む必要があります。記号選択問題が配点の大部分を占めています。神奈川県に限らず、様々な都道府県の入試の過去問題などを使って、問題演習を数多く行うことが得点力アップにつながります。資料の読み取りでは、文章の内容を理解し、グラフなどの資料から情報を読み取った上で、それを説明する力が必要です。その練習と併せて、記述力を養うために、根拠や考えを一定の長さの文で記述する練習や、自分の考えや文章の要旨をまとめる練習も行いましょう。

理科
例年よりも平易な問題が増えましたが、覚えた知識を利用する、与えられた条件や情報を整理する、図に表して考える問題等は昨年と同様に出題されています。問題を解くために必要な知識は基本的な内容であっても、どのように考え、どのように解き進めるかが問われています。知識や公式の使い方、理科の現象についての原理原則を理解し、それに基づく考え方を身につける必要があります。入試に向けた問題練習後には、丸付けのみで終わらせずに、解答解説を読み、正しい観点で正答できているかどうかを、しっかり確かめることで、より力を伸ばすことができます。テキストやワークは問題練習だけでなく、解法確認にも十分活用するようにしましょう。

社会
問題数は減少しましたが、上記の地形図の問題や資料を用いた歴史の問題など、1問あたりにかける時間が増えていることから、普段から問題を解く際には時間配分に注意する必要があります。教科書の重要語句を順に覚えるだけでは、対応しきれない問題も多く見られました。今回の出題の特徴として、資料を用いた問題も多いことから、地理や公民はもちろん、歴史でも重要語句と一緒に掲載されている関連資料を、その資料が何に関連したものなのかといったことも一緒に確認すると良いでしょう。雨温図や地形図など神奈川県で毎年出題され続けている問題もありますが、先述した通り連続して出題されていた題材に変化が見られますので、神奈川県の過去の入試問題を解くだけで満足せず、他の都道府県の入試の過去問題も併せて解き、様々な出題形式へ慣れておく必要があります。

4. 面接について

面接は全校とも個人面接で、2人以上の教員で行い、時間は受験者1人あたり10分程度です。面接の評価観点には「共通の観点」と「学校ごとの観点」があり、「共通の観点」は①中学校での教科等への学習意欲、②それ以外の活動への意欲、③志望動機を問うもので、全校で質問されます。「学校ごとの観点」は、高校入学後の教科や活動への意欲や将来の展望など、学校ごとに設定した観点で質問されます。学科別に傾向を見ると、「高校での教科・教科以外への意欲」、「面接の態度」は多くの学校で評価されていますが、「学校の特色理解」は単位制の高校、「将来の展望」は専門学科で質問される傾向にあるようです。「その他」の質問項目には、「受験生の長所・特性」、「専門学科の学習内容に対する興味・関心・意欲」、「コミュニケーションに対する意欲」などがありました。

5. 特色検査について

特色検査には、大きく分けて「自己表現検査」と「実技検査」があります。2019年度入試では、表6の学校が特色検査を行いました。

表6 特色検査実施状況(※クリエイティブスクールを除く)
penrepo_k_201904_table6.png
※1 声楽は弥栄のみ ※2 市立橘、厚木北は共通種目もあり

6. 2020年度入試に向けて

2020年度入試に向け、臨海セミナーでは入試情報センターを中心に、今年の入試結果と入試問題の分析を行ったうえで、受験生一人一人の状況、志望校に合わせた学習指導・進路指導をしてまいります。今後も臨海セミナーの学習指導・進路指導にご期待ください。
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