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2021年(令和3年)4月号_神奈川県公立高校入試版

公開日:2021年04月01日

【令和3年度入試はこう実施された!!】

「ペンギン入試レポート4月号(神奈川県公立高校入試版)」では、令和3年度神奈川県公立高校入試の結果についてお知らせします。ぜひ、ご一読いただきお役立てください。

高校入試で合格を勝ち取ることができるように、臨海セミナー職員一同、できる限りの応援をさせていただきます。入試に関するご相談などがございましたら、臨海セミナーの各教室までお問い合わせください。

1、令和3年度入試の選抜結果について

令和3年度は、全日制の課程では146校で共通選抜が行われました。全日制募集人員39,730名に対して志願変更締切時の確定志願者数が46,714名、確定志願倍率1.18倍(昨年度1.17倍)、受験者数が46,270名、受験倍率1.16倍(同1.16倍)、合格者数が38,772名、実質倍率1.19倍となりました(同1.18倍)。全体として、昨年度と比べ、大きな倍率の増減はありませんでした(※表1参照)。

表1 共通選抜実施状況 (全日制)
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2、選抜方法について

共通選抜に使われる資料は、第1次選考では①調査書の評定、②学力検査の得点、③面接の得点、④特色検査の得点(一部の学校)、第2次選考では①学力検査の得点、②面接の得点、③特色検査の得点(一部の学校)となります。各高校は、これらの資料の得点に各校で定めた比率をかけて合計した数値Sを求め、その値の高い順に合格を出します。第1次選考では募集人員の90%までを、第2次選考では残りの10%を選考します。

表2は、令和3年度共通選抜での各比率の採択状況を示しています。第1次選考では4:4:2、つまり調査書の評定と学力検査を同等に重視する比率を採択した学校が最も多く、次いで5:3:2、3:5:2となりました。第2次選考で最も多く採択された比率は8:2、次いで7:3であり、多くの学校・学科で学力検査を重視する傾向が見られました。

表2 令和3年度共通選抜各資料の比率
penrepo_2021-04_k_table02.png

表3は、令和3年度入試で調査書の評定または学力検査を重点化した学校数を示しています。重点化とは、選抜において特定の教科を重視するために、調査書の評定や学力検査の得点に一定の範囲で比重をかけて計算することをさします。国際科や外国語コースで、英語の評定や英語の入試得点を2倍し、英語の得意な受験生の総合成績を高くなるようにするなどがそれにあたります。令和3年度入試では、調査書の評定のみを重点化した学校が最も多くみられました。

表3 重点化を行った学校
penrepo_2021-04_k_table03.png

3、学力検査について

令和3年度入試では、新型コロナウイルス感染症の影響により中学校で長期間にわたって臨時休業が実施されたことから、中学校学習指導要領の単元の一部が出題範囲から除外されました。出題範囲から除外された内容は表4のとおりです。

表4 出題範囲から除かれた内容
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※内容の単元名は、「中学校学習指導要領(平成20年3月告示)」の内容に基づいて記載しています。

【令和3年度入試の出題傾向と今後の対策】

英語

入試では基本的な単語や文法を使う力はもちろん、場面に応じた内容を表現する力、資料や英文から情報を整理して読み取る力など、実戦的な力が求められます。まずは教科書で基本的な単語や文法の知識を身に付けましょう。それに加えて、継続的に英文を読んだり聞いたりする習慣をつけ、問題を解くために必要な情報をすばやく探す練習をする必要があります。また、英作文問題に関しては、場面や与えられた語から適切な表現の文を作ることができるよう、語彙や表現の知識を広く身につける必要があります。入試で出題されるリスニングや長文・対話文のテーマや資料の読解に慣れるためには、過去の入試問題やその類題に触れる機会を多くすることが有効な対策といえるでしょう。

数学

同じ正解でも時間を要した受験生と、短時間で正解にたどり着く受験生に分かれたのではないかと思います。短時間で正答にたどり着くためには、多くの解法を学習し、経験を積むことが1番でしょう。自信を持って入試に臨むためには、試験範囲が設定された定期テストだけではなく、特訓用の問題集や模擬試験を利用し、さまざまな問題に触れることが必要です。また、間違えた問題のみならず、模擬試験は習ったことを忘れないためにも復習としてやり直しを実施することが重要です。

国語

まずは、小中学校で学んだ漢字を熟語や文の形で練習しましょう。また、助詞や助動詞の識別をはじめとした文法事項の復習も行いましょう。小説文では登場人物の発言や行動に着目して心情をとらえながら読む練習、論説文では筆者の主張や要旨をつかむ練習が必要です。古文については「誰が何をしたのか」を把握しながら読む練習をしましょう。主語が省略されている場合は、自分で補いながら読む必要があります。神奈川県公立高校入試の国語は、記号選択問題が大部分を占めています。記述問題が少ない分、文章も選択肢も字数が多く、迅速な文章読解と選択肢の正誤判断が求められています。神奈川県に限らず、様々な都道府県の入試問題などを使って、時間を意識しながら演習を数多く行うことが得点力アップにつながります。資料の読み取りは、文章の内容を理解し、正確に情報を読み取ったうえで説明する力が必要です。また、根拠や考えを一定の長さの文で記述する練習や、自分の考えや文章の要旨をまとめる練習も行いましょう。

理科

実験とその結果、条件の違いなどをもとにして、「その場で考える」という傾向の問題が多くなっています。その場で考えるといっても知識が不要というわけではありません。十分な知識や解法の習得の上にあるものです。難度がとても高いというわけではありませんが、これまでに身につけている知識を生かせるか、習得した解法を応用できるか、仮説を検証できるか、そのために比較すべき対象は何かといったことをその場で見つけたり、判断したりできなくてはいけません。情報収集と情報処理の能力が求められている現行の指導要領の要素を色濃く反映しています。実験結果はその問題でしか使いませんが、考え方・仮説の立て方・検証の仕方はどの問題でも共通なことです。暗記すべき事柄は定期テストで確認し、考え方や分析力は特訓教材で身につけましょう。そして,自分の実力を試すチャンスとして模擬試験を活用していきましょう。

社会

社会科の基礎的な用語を身につけることは当然必要です。正誤を判断する問題や年代の並べ替えなど、基礎的な知識を組み合わせて正確な解答をする力が求められる問題が出題されています。しかし、入試では用語を一問一答のように解答させるだけではなく、図表、グラフ、雨温図、地図などの資料を活用して思考・判断する技能も問われています。社会は他の科目に比べて暗記項目が多い科目です。しかし、教科書の重要語句を順に覚えるだけでは入試に対応しきれません。様々な形式の資料を正確に読み取り,解答に必要な情報を自分の知識から素早く引き出す力が必要です。そのためにも中学校で学習した知識を元に、神奈川県の過去問にこだわらず、様々な問題に触れておき、実戦力を高めることが今後の対策となるでしょう。テスト形式で「知識を引き出す」練習が有効的です。

4、面接について

面接は全校とも個人面接で、2人以上の教員で行い、時間は受験者1人あたり10分程度です。面接の評価観点には「共通の観点」と「学校ごとの観点」があり、「共通の観点」は①中学校での教科等への学習意欲、②中学校での教科等以外の活動への意欲、③志望動機を問うもので、全校で質問されます。「学校ごとの観点」は、①高校での教科・科目等に対する学習意欲、②高校での教科・科目等以外の活動に対する意欲、③学校・学科等の特色の理解、④将来の展望、⑤面接の態度など、学校ごとに設定した観点で質問されます。

5、特色検査について

特色検査には、大きく分けて「自己表現検査」と「実技検査」があります。令和3年度入試では、表5の学校が特色検査を行いました。

表5 特色検査実施状況 (※クリエイティブスクールを除く)
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※神奈川総合の舞台芸術科は自己表現検査と実技検査、神奈川工業のデザイン科は実技検査を実施
※1 声楽は相模原弥栄のみ  
※2 市立横浜商業以外は共通種目もあり 

6、令和4年度入試に向けて

令和4年度入試に向け、臨海セミナーでは入試情報センターを中心に、今年の入試結果と入試問題の分析を行ったうえで、受験生一人一人の状況、志望校に合わせた学習指導・進路指導をしてまいります。今後も臨海セミナーの学習指導・進路指導にご期待ください。

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