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2021年(令和3年)5月号_埼玉県公立高校入試版

公開日:2021年05月01日

埼玉県公立高校入試制度を知ろう

「ペンギン入試レポート5月号(埼玉県公立高校入試版)」では、令和4年度公立高校入試の日程、および入試制度をまとめました。早い時期から入試の仕組みを知り、意識を高めることができるかどうかで結果は大きく変わります。ぜひ、ご一読いただきお役立てください。

高校入試で合格を勝ち取ることができるよう、臨海セミナー職員一同できる限りの指導をさせていただきます。入試に関するご相談などがございましたら、ご遠慮なく臨海セミナーの各教室までお問い合わせください。

1、埼玉公立高校の令和4年度入試スケジュール

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※新型コロナウイルス感染症陽性者の受験機会を確保するため、学力検査から11日後に追検査を実施する。
※新型コロナウイルス感染症の濃厚接触者は、行政検査陰性、無症状、公共交通機関を利用しないといった条件を満たせば、学力検査又は追検査の受験を認める。
※追検査はインフルエンザ罹患をはじめとするやむを得ない事情により学力検査を受験できなかった志願者も対象とする。
※追検査の入学許可候補者は、原則、募集人員の枠外で決定する。
※欠員補充の日程及び内容については、実施する高等学校において定める。

2、公立入試制度について

①選抜資料の扱い

埼玉県公立高校入学者選抜では、選抜は加算方式で行われます。学力検査の得点・調査書の得点、実技または面接の得点(一部の高校のみ)に各高校が定めた定数をかけて求められる得点の合計点が高い順に合格となります。学力検査の結果は、各教科100点満点の5教科500点満点となり、専門学科などでは傾斜配点を行う高校もあります。調査書の結果は、いわゆる内申となる学習の記録の得点、特別活動等の得点を各高校が定める基準に従って算出・合計したものです。また、専門学科では実技検査や面接を行う場合があります。

各高校で傾斜配点を行うかどうか、調査書の点数化の基準、実技検査・面接の有無に関しても、選考基準であらかじめ発表されます。発表があり次第、「ペンギン入試レポート」を配信いたしますのでご期待ください。

②選抜方法

埼玉県公立高校入学者選抜では、2段階選抜を採用しています。第1次選抜で募集人員の60~80%を、第2次選抜で残りの20~40%を選抜します。高校によっては第3次選抜を行います。

第1次選抜では、「学力検査の得点」:「調査書の得点」の比率が4:6~6:4の範囲内になるように、第2次選抜では3:7~7:3の範囲内になるように各高校が設定します。この比率により、各学校が学力検査重視で選抜するのか、調査書を重視するのかが分かります。

なお、第3次選抜では、第1次選抜、第2次選抜における合計得点が一定以上の受験生を対象に、調査書の「特別活動等の記録」「その他の項目」や実技・面接などをもとに選抜が行われます。

ここでは、県立X高校の選抜基準例をもとに、詳しく選抜のしくみを見ていきましょう。
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例 Aくん 調査書の評定は中1 27/45、中2 27/45、中3 36/45
○調査書
  学習の記録の得点:27×1+27×1+36×3=162点
  特別活動の記録の得点:30点
  その他の項目の得点:3点
○学力検査  340点

例 Bくん 調査書の評定は中1 27/45、中2 36/45、中3 27/45
○調査書
  学習の記録の得点:27×1+36×1+27×3=144点
  特別活動の記録の得点:30点
  その他の項目の得点:3点
○学力検査  370点

例 Cくん 調査書の評定は中1 36/45、中2 36/45、中3 36/45
○調査書
  学習の記録の得点:36×1+36×1+36×3=180点
  特別活動の記録の得点:30点
  その他の項目の得点:3点
○学力検査  400点

★ 第1次選抜
第1次選抜上位75%ラインの得点が680点とすると...
  Aくん (162+30+3)×1.5+340=632.5点 ⇒ 不合格
  Bくん (144+30+3)×1.5+370=635.5点 ⇒ 不合格
  Cくん (180+30+3)×1.5+400=719.5点 ⇒ 合格

★ 第2次選抜
 第2次選抜上位25%ラインの得点が730点とすると...
  Aくん (162+30+3)×2+340=730点 ⇒ 合格
  Bくん (144+30+3)×2+370=724点 ⇒ 不合格

調査書の学習の記録の得点は1年や2年の評定に対して、3年の評定を2倍や3倍にするなどして重視する傾向にあります。

上記の例では、3年の評定を3倍しているため、AくんとBくんは3年間の評点の合計が同じですが、3年で高い評定を取っているAくんの方が高い得点が選抜に採用されています。また、調査書の得点と学力検査の得点のどちらを重視する高校を受験するかによっても結果は大きく変わってきます。上記の県立X高校ではBくんが第2次選抜で不合格となっていますが、学力検査の得点はAくんよりも高いため、学力検査の得点を調査書の得点より重視する高校を受験した場合、合格の可能性は高くなります。 

学習の記録の得点の学年比だけでなく、第1次選考や第2次選考における学力検査に対する調査書の配点から、自分に有利な学校をよく見定めることが求められます。旧学区のトップ校は軒並み学力検査の結果を重視しており、内申の評定がとれていなくとも合格するケースが多く見られます。

3、志願先変更について

志願先変更の機会は1回のみです。
志願先変更期間内に1回に限り志願先を変更することができます。同じ高校の学科間の変更や第2志望の学科だけを変更する場合についても、志願先変更と同様に志願先変更期間内に1回に限り変更することができます。ただし、先に志願していた高校から志願先変更証明書を交付された後(変更で必要な手続きが終了した後)は、その志願先変更を取り消すことはできません。予定していた変更先高校で手続きを行ってください。

4、第2志望制について

複数の学科やコースなどがある学校では第2志望が認められている場合があります。原則として第2志望の判定は第2次選抜で行われます。理数科を第1志望・普通科を第2志望とすると、第1次選抜は理数科のみで判定し、不合格の場合は、第2次選抜で理数科と普通科の両方で合否判定を行います。理数科の第2次選抜の定員内であれば理数科合格となりますが、理数科は定員外・普通科が定員内の場合は、普通科合格となります。

なお、第2志望制を採択している学校であってもすべての学科において相互に第2志望を認めているとは限りません。例えば令和3年度入試の県立越生高校では美術科を第1志望・普通科を第2志望とすることは認められていましたが、その逆は認められていませんでした。第2志望制の有無に関しては、例年県教育委員会発表の各高校の選抜基準に記載されています。

5、学校選択問題について

平成29年度入試から、高校の判断により、数学と英語において例外的に問題の一部に応用的な問題を含む学力検査(学校選択問題)が採択可能となりました。「学校選択問題」は県教育委員会が作成し、令和3年度では21校が実施しました。令和4年度入試で学校選択問題を採択する高校については、例年6月以降に県教育委員会より発表となる予定です。発表され次第、「ペンギン入試レポート」等でお知らせします。

6、私立併願校について

同レベルの学力の受験生が集まる入試は、わずかな得点ミスにより合格が厳しくなる場合があります。また、入試当日の体調等によって、内申に余裕がある生徒でも実力が出し切れないこともあります。したがって、公立高校が第一志望であったとしても、必ず私立高校を併願で受験するようにしてください。先に私立高校を受験することで入試当日の緊張感に慣れることができますし、先に私立高校に合格することで気持ちに余裕を持って公立高校入試に臨むことができます。

併願の私立高校は公立高校が不合格となった際に進学することになる高校です。毎年、公立高校合格発表後に併願した私立高校への進学を取り止め、別の私立高校を受験したいという生徒がいます。そのようなことがないよう、必ず事前に学校説明会などに参加し、校風や教育方針等を見極めたうえで、3年間通いたいと思える高校を受験校とするようにしてください。

また、経済的な事情から私立高校への進学が難しく、公立高校のみを受験するというご家庭があります。入学金や学費等に関しては、国や県からの補助金(返還不要)を利用することで進学が可能な場合も少なくありません。経済的な事情により私立高校の受験を迷われている場合には、ご遠慮なくお通いの教室にご相談ください。

7、さいごに

令和4年度入試に向けて、埼玉県教育委員会より7月に入学者選抜実施要項・入学者選抜要領、8月に選抜基準が発表される予定です。発表があり次第、「ペンギン入試レポート」等にてお知らせいたします。

入試で合格をつかむためには、まず調査書の内申点をとれるように中学校の定期テストできっちり点数をとり、宿題や課題などの提出もしっかりと行い、前向きな姿勢で中学校の授業に取り組む必要があります。臨海セミナーでは常にその重要性について伝えながら学習指導にあたっております。入試で合格を勝ち取ることができるよう、志望校合格に向けて、懸命に指導にあたらせていただきます。十分な情報と入試に出題される内容を的確におさえ、なおかつ生徒のやる気を引き出す授業を行い、志望校合格という一つの夢の実現を目指してまいります。

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