2021年(令和3年)10月号_埼玉県公立高校入試版
令和3年度学力検査教科別正答率発表
埼玉県教育委員会は、「令和3年度公立高校入学者選抜学力検査の結果について」を公表しました。「ペンギン入試レポート10月号」では、その発表内容を掲載します。
臨海セミナーでは令和3年度入試問題の分析をおこない、令和4年度入試以降でもより高得点をとれるように各教室で指導にあたっています。また、定期テスト対策・入試対策を入念におこない、埼玉県公立高校で合格をつかむために欠かせない確実性を身につけられるよう、通常授業・宿題管理・小テスト管理・進路指導・進路情報提供・入試対策など、懸命に指導にあたってまいります。入試に関するご質問・ご相談等ございましたら、ご遠慮なく、臨海セミナー各教室までご連絡ください。
1、過去3年間の教科別平均点
過去3年間の全日制課程受験生の教科別平均点の推移は下記の表の通りです。
2、過去3年間の教科別得点分布
過去3年間の全日制課程受験生の教科別得点分布の最頻値は下記の表の通りです。得点分布の最頻値とは、受験生の得点が最 も集まった得点域を指します。
3、令和3年度入試 教科別問題ごとの正答率
各教科に分けて出題の領域・内容ごとの正答率を記載します。教科ごとに、受験生全体の状況と自分が苦手な領域・内容を把握し、今後の学習にお役立てください。
【国語】
(1) 正答率
(2) 問題の内容
1. 出典は一色さゆり著『ピカソになれない私たち』。問題文として使用した箇所は、大学生の望音が、久しぶりにキャンパスに訪れた同級生の太郎と対話する場面。主に望音の視点で描かれており、将来への葛藤や同級生との人間関係など、受験生が共感しやすい題材。心情表現が豊かなこの文章は、受験生の国語の力を多角的に判断する資料文として適切だと考えられる。
2. 漢字の読み書き、基本的な文法の知識(動詞の活用の種類及び活用のある付属語について)、話合いの場面における発言の内容や資料の作成と使用、文の組み立ての関係(係り受け)について解答する問題。
3. 出典は河野哲也著『人は語り続けるとき、考えていない 対話と思考の哲学』。問題文として使用した箇所は「第五章 対話する身体はどのように考えているか」の部分。ここでは、人間が考える思考の過程と歩く過程が非常に似通っていることが述べられている。専門的な用語を多用せず平易な言葉を選んで記述されており、受験生が興味をもちやすく、多様な価値観に触れることで視野を広げ、考えを深めることができる文章であると考えられる。
4. 出典は吉田兼好『徒然草』。問題文として使用した第177段の内容は以下の通り。「鎌倉中書王のお住まいでの蹴鞠の際に、雨が降った後で庭が乾かなかったので相談していたところ、佐々木隠岐入道がおがくずを車に積んでたくさん差し上げたので、ぬかるみの心配がなくなって、人々はそのことを感心しあった。ある者がこのことを語った際に、吉田中納言が『乾いた砂(乾き砂子)の用意はなかったのだろうか』とおっしゃったので、作者は恥ずかしく感じた。結構だと思ったおがくずも言われてみると下品で、庭の整備を取り仕切る者が、乾いた砂を準備するのは、昔からの習わしだという。」
平易な表現で記されており、話の展開も読み取りやすい文章だったと考えられる。
5. 資料は、内閣府「我が国と諸外国の若者の意識に関する調査(平成30年度)」における「ボランティア活動に興味がある理由」の項目をもとに作成された棒グラフ。日本の満13歳から満29歳までを対象にした調査資料をもとに、「ボランティア活動に期待すること」について自分の考えが相手に効果的に伝わるよう、自己の体験をふまえ、展開を工夫して書く力をみようとした。
【社会】
(1) 正答率
(2) 問題の内容
【英語】
(1) 正答率
(2) 問題の内容
1. 会話やまとまりのある英語を聞いて、概要や要点を聞き取る。
No.1~3 博物館への行き方、昨日の友人の行動、新しい机の置き場所を決める場面等、日常的な場面の会話を聞いて、絵の中から、質問に対する答えとして適切なものを選ぶ。
No.4、5 水を流す場面や、駅への道を尋ねられる場面といった、日常生活における「ある場面」を説明する英文を聞いて、質問に対する答えとして適切な表現を選ぶ。
No.6 新しく開店した菓子店、Sweet Saitamaについての説明を英語でおこなっている。その説明を聞き取り、内容についての質問に対する答えとして適切なものを選ぶ。
No.7 学校新聞の取材でMihoがMr.Fordにインタビューをしている。その会話を聞き取り、内容について英語で答える。
2. 中学校のALTへの手紙を英語で作成することを想定し、日本語のメモをもとに、空欄にあてはまる語をそれぞれ書き、英語の手紙を完成させる。
3. 中学生のToshiyaは、昨年小学生になった妹に自転車の乗り方を教えてくれるよう頼まれる。その翌日、Toshiyaは、かつて自分が練習に使った古い自転車で妹が練習できるように、その自転車を車庫から出してくる。週末、Toshiyaは妹の練習を手伝う。妹が熱心に練習したので、Toshiyaも辛抱強く妹を助ける。一週間後、妹は一人で自転車に乗れるようになる。妹もToshiyaもとても喜び、来週には新しい自転車を妹と買いに行くつもりだ。この英文を読んで、あらすじや大切な部分を読み取る。
4. Haruka、イギリス(the UK)に住むPhilとALTのMr.Belleの会話と発表である。日本と外国の生活や文化の違いについての複数のまとまりのある英文を読み、あらすじや大切な部分を把握し、場面に応じて英語で適切に表現する。
5. オーストラリアに住む友人の父親の旅行についての英文を読んで、あらすじや大切な部分を読み取る。また、将来海外に行くならどこに行きたいかについて、2つの条件に従って、3文以上の英語で書く。〔条件〕①として、1文目はどこに行きたいかということを書き、〔条件〕②として、2文目以降は具体的にそこでどのようなことをしたいかを2文以上で書くように指示されている。
【数学】
(1) 正答率
(2) 問題の内容
1. (1)文字式の計算(加法・減法)
(2)正の数と負の数の計算
(3)文字式の計算(乗法・除法)
(4)1次方程式の解き方
(5)根号をふくむ式の計算
(6)因数分解
(7)連立方程式の解き方
(8)2次方程式の解き方
(9)図形の性質を利用した角の大きさの求め方
(10)関数y=ax2の値の変化
(11)球の体積と表面積の求め方
(12)空間図形における面の位置関係
(13)有効数字の表し方
(14)基本的な事象における確率の性質
(15)度数分布表から相対度数を求める問題
(16)日常生活や社会で数学を利用する問題
2. (1)垂線二等分線の性質とその作図
(2)直線の式の求め方と三角形の面積の求め方
3. (1)式に自然数を代入したときの値について、条件に適する値を求める問題
(2)文字を用いた式でとらえ、予想が正しいことを証明する問題
4. (1)三角形の相似の証明
(2)二等辺三角形を利用した辺の長さの求め方
(3)図形の性質を利用した三角形の面積の求め方
【理科】
(1) 正答率
(2) 問題の内容
【数学(学校選択問題)】
(1) 正答率
(2) 問題の内容
1. (1)文字式の計算
(2)根号をふくむ式の計算
(3)2次方程式の解き方
(4)関数y=ax2の値の変化
(5)有効数字の表し方
(6)度数分布表から相対度数を求める問題
(7)空間図形における辺の位置関係
(8)連立方程式の解き方
(9)確率の求め方
(10)日常生活や社会で数学を利用する問題
2. (1)垂直二等分線と角の二等分線の性質及びそれらの作図
(2)直線の式の求め方と回転体の体積の求め方
3. (1)文字を用いた式でとらえ、予想が正しいことを証明する問題
(2)式に自然数を代入したときの値について、条件に適する値を求める問題
4. (1)二等辺三角形を利用した辺の長さの求め方
(2)三角形の相似の証明
(3)図形の性質を利用した三角形の面積の求め方
5. (1)xとyの関係式の求め方とxの変域の求め方
(2)2つの三角形の面積比が3:1になるときのxの値の求め方
(3)三角形の面積が台形の面積の半分になるときのxの値の求め方
【英語(学校選択問題)】
(1) 正答率
(2) 問題の内容
1. 共通問題と同じ。
2. 共通問題4と同じ。
3. Tomokoは水族館で見た生物をきっかけに、海の生物の共生について調べ、英語で文章を書いた。この英文を読んで、あらすじや大切な部分を読み取り、内容についての質問に答える。
4. 小学生の自然体験についての英文を読んで、自分の考えを〔条件〕と〔記入上の注意〕に従って、40語以上50語程度の英語で書く。