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入試分析チームが語る、神奈川県公立高校入試・理科の攻略法 後編

小中学部
小中学部
公開日:2023年10月12日

[4]理科の勉強をする際に必要なこと

――― 数学と同じように、できなかった問題は解説を見て、できるまで何度も解き直す、というように進めていけば良いのでしょうか?

小笠原先生:少し違います。数学は解法の確認のために、解説を見るのは良いかなと思うのですが、理科は知識が足りなかったり、理屈がわかっていなかったりすると、解説を読んでも「何言ってるか分からない」という状態になってしまいます。その場合、間違えた問題のレベルにもよりますが、基礎知識からおさらいしないといけません。
なので、理屈が分かっていないかも、と思ったら塾や学校のテキストに戻ったほうが良いですね。

  • ①問題を解いて、間違えたところの解説を読む。
  • ②解説を読んでも疑問が残ったら、テキストや教科書に戻って復習する。

楠川先生:テキストや教科書も間違った問題のところだけを見るのではなくて、そこに関わる内容も一緒に確認した方が良いです。その一帯をまとめて勘違いしていたり、丸々覚えていない可能性もありますから。
これは社会科の勉強法に近いかもしれないですが、例えば1185年の年号が思い浮かばなかった時はそれだけ覚え直せば解決、ではない。周辺の知識がまとまって入っていないからその流れが分からないがゆえに、その年号もわからないんです。なので、周辺を全部おさらいする必要があります。

「何が分からないか」によって学校の教科書と塾の教材を使い分ける。

小笠原先生:教科書まで戻っておさらいして、いざもう一回問題に取り掛かろうとするんですけど、教科書だと実際に使用する解き方のテクニックや計算方法はほとんど書かれていません。考え方や解き方、テクニックは塾などの教材を使って確認しましょう。
だから、教科書はあくまで知識と決まり事をおさらいするものと考え、問題演習は、塾のテキストなどの基礎部分も含めて解かないといけないかな、と思います。 そこまで行ったらもう一回、模試や入試問題に再チャレンジしてみると良いです。

――― 今、教材の話もありましたが、臨海のテキストを卒業後も持っているという声も結構よく聞くんです。SNSとかでも「コンプリート(臨海セミナーの教材)がすごく調べものに使える!」っていう。 社会も理科もそれぞれ臨海オリジナルのテキストがあると思うんですけど、今おっしゃっていただいた『解き方』や『知識のまとめ』等も、そういったことを踏まえて作られているということですよね。

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一緒に出ている図やグラフ、絵もまとめて覚えると効率◎

楠川先生:あとは、分からない知識があった時に、それを言葉で覚え直すことも大事ですが、そこに出ている絵や図やグラフなども一緒にきちんと視界に入れてください。学校の教科書でも塾のテキストでも図や写真、グラフ、表が出てきているはずです。そこで覚えた図などは、模試や入試問題でも出てきていると感じられるはずです。

楠川先生:言葉だけで覚えるよりも他のものも刺激になって覚えやすいし、実際の問題を見た時も反応しやすくなりますよね。
なので、「図ごと覚える」「表ごと覚える」ことで、「こういう表が出てきたらこの知識をよく使っている」「この技能をよく使っているな」というイメージを持つことはとても大切です。

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――― なるほど、そうですね。これは社会科でも同じですね。

【5】これから受験する中学3年生へ

小笠原先生:勉強が大変なのは自分だけでなく、全員一緒。なので勉強は大変って思わない方が良いかな。あとは、「勉強してる」と思うとつまらないので、「新しいことを知る」といった解釈に変換できるとよいですね。

新しいことを知って、考え続ける。

小笠原先生:そして、新しいことを知ったら次は「考える」。
せっかく新しい知識が入ったのだから、それを使って考えてみる。 あれやこれや繋がりがないかを考えていってほしいです。
いろいろ考えないと忘れちゃうので、疑問点や新しく習ったことは気になったらとにかく考え続けるのが良いかなって。それで納得してから、次の新しいことを考えていけば良いと思います。

――― 楠川先生はいかがですか?

楠川先生:言葉の意味をちゃんと考えてほしいかなと思います。
例えば生物分野の『顕性』と『潜性』って、響きも似ている言葉だし同じ分野で出てくるし、一見分かりづらいけれど、「顕性の『顕』は『顕著』の顕だから、顕著にあらわれてくるものだし、潜性は『潜』っているから隠れてしまうもの」という言葉や漢字の意味を考えたら、その答えしかなくなりますよね。
そういう、言葉の意味を考える習慣が積み重なっていくと、初めて出会った新しいことも「なんでだろう」って自分で意味を考えられるようになります。

「自分で調べてみる」「自分で考えてみる」はこの先の人生でもとても大切。

楠川先生:これからの社会では、今まであったことで解決できるんだったら、それは仕事にもならないし、そんなものは要求されません。
今までなかったものを自分で考えて調べて、分からない言葉が出てきたら考えて、その意味を理解して、使いこなせるようになるかが重要です。
『考える力』はすごく大事です。あとは『調べる力』もその次に重要になってくると思います。インターネットが発達して手軽になって、昔よりも調べやすい環境になっていますし。
そういったネットワークの変化もあって、調べる能力が高い低いというのは、この後の社会に大きく関わってくると思います。調べる速度も大事ですし、調べて出てきた内容が理解できるのかも重要です。
今みなさんがやっている『学習』というのは、「理解した後にそれをちゃんと使いこなせるか」という練習なのです。

これから先の社会や人生で知らないことが出てきた時に、調べて理解して使いこなせるようにするための練習が今の勉強です。
その練習をいろんな教科でやっているというだけなんですよね。でも結局、それが全然また違う分野で、社会で求められるものになってくる。
答えが出ているものなんて、この後AIが全部やるような時代がやってきます。これからの子どもたちに求められるものは、人や物に使われる側じゃなくて、自分が使えるようになるためにも『調べる力』『考える力』、総じて『行動する力』が大事かなと思います。 そして、それが実は受験の中でも練習でき、鍛えられる、ということなんです。

――― お忙しいところありがとうございました。

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