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神奈川県公立高校
平成30年度学力検査の
出題傾向と対策

平成30年度学力検査の出題傾向

近年の入試の学力検査では、これまで以上に受験生が設問や資料をもとに思考・判断を行い、自分の考えをまとめて論理的に表現する力が求められる問題が出題されており、全教科に共通して記述式の問題が増加し難度も上昇しています。

合格者の教科別平均点(全日制の課程)

100点満点 英語 国語 数学 理科 社会
30年度 後日発表予定 後日発表予定 後日発表予定 後日発表予定 後日発表予定
29年度 51.9 73.1 63.5 46.9 54.5
28年度 43.0 64.7 51.7 46.5 52.0
27年度 51.8 64.4 52.6 37.4 50.2
26年度 59.6 60.8 51.7 38.6 49.5

平成30年度学力検査問題分析

神奈川公立高校入試における学力検査問題がどのようなものか、平成30年度入試で出題された問題を教科ごとに見ていきます。

英語

英文記述の問題が1問のみとなり、大問も8題構成となりました。全体の設問数も27問に減少し、それに伴いリスニングや文法問題の配点が変更されました。英語の基本的な知識に加えて、英文や資料から必要な情報を読み取る力、それを活用して表現する力など、実践的な力が求められました。

問1はリスニングの問題です。(ウ)は昨年まで出題されていた英文記述の問題から記号選択と単語記述の問題に変更されましたが、聞き取った内容からあてはまる数や単語を考えて答える必要があり、難度は高かったです。

問2~4は文法の問題です。問2は前後関係から判断して英単語を書く問題ですが、今年は字数が多い単語の出題が多く、スペルミスに注意する必要がありました。問3の適語選択や問4の語順整序では、間接疑問文や後置修飾を含む文を完成させる問題が出題されました。

問5は英作文問題です。相手への質問として適切な英文を、絵と前後の会話から判断して書くことが求められました。また、今回は助動詞と受動態を組み合わせた疑問文を作るという、比較的難度の高い問題だったと言えます。

問6~8は英文読解の問題です。問6は長文読解で、昨年と同じく、文選択と内容一致が出題されました。

問7の短文読解問題は昨年まで3問でしたが、今年は2問出題されました。必要な情報を本文や図表などの資料から読み取って解答する力を問われる問題です。

問8は対話文読解で、今年はプログラミングを題材にした対話文が出題されました。カードが並んでいる順番を選ぶ(イ)では、本文に書かれた手順を正確に読み取る必要がありました。

国語

今年は昨年より全体で1題増え、小問31題の構成でした。平成16年度から出題され続けた論説文の短文の記述問題がなくなり、記号選択問題が昨年より1問増えました。

問一は、漢字の読み書き、文法、短歌の鑑賞文でした。漢字の書きは、漢字に直したときに同じ漢字を使う熟語を選ぶ形式は昨年と同様でしたが、漢字の判別から読みの判別に変わりました。また、文法は平成26年度から出題され続けた助詞の識別の問題が、助動詞の識別になりました。

問二は古文。出題内容はほぼ例年通りです。傍線部の説明を問う問題、文章全体の内容一致の問題などが出題されました。主語や場面の把握がしにくかったため、一筋縄ではいかないと感じた受験生も多かったでしょう。

問三は小説文。文章は昨年より約1ページ分長くなりました。(オ)の表現の特徴を問う設問は神奈川県の入試問題では見慣れない形式でしたが、傍線部の前後をよく読むと答えを見つけることができたでしょう。

問四は論説文。短文の記述問題がなくなり、説明についての記号問題が増え、速く深い理解が必要でした。

問五は資料の読み取り。20~30字の記述問題は例年と異なり、資料の内容を自分で読み取る必要がありましたが、文中に書かれた意見をきちんと見つけることができれば、書くのは難しくないでしょう。

数学

大問数は7題と変わりませんでしたが、出題形式は昨年に続いて大きな変化がありました。総小問数は23題のうち16題が選択式の問題となり、昨年までは記述式だった計算問題も選択式となりました。また、証明問題が全記述から部分的に記述する形式に変わりました。一方で、問3から問6では、受験生の力を試すためか、難度の高い一部の問題が記述式の形式に戻りました。さらに、問7の角度計算も6年ぶりに出題され、難しく感じた受験生も多かったことでしょう。

問1は計算5題。

問2は基本問題中心の小問6題。すべてが選択式解答の問題でした。

問3は2題。(ア)は相似や三平方の定理を利用して線分の長さを求める問題で、図形の抜き出し方や補助線の引き方が問われる難度の高いものでした。

問4は関数とグラフからの出題。(ウ)では例年同様、図形の性質、特徴を利用すると解き進めやすくなるものでした。

問5は昨年に続き、確率の問題。問題にあるルールを正しく読み取り、場合分けして考える必要がありました。

問6は空間図形で円すいの体積、表面積、2点間の距離を求めるもので、直前の臨海模試でも類題を扱った問題です。入試に向けた努力と研鑽が試された出題でした。

問7は円周角の定理を用いた相似の証明と角度計算で、「円周角の定理の逆」など、深い知識とそれを活用する力が求められました。

理科

大問構成、分野ごとの配点は昨年同様。一見シンプルで解きやすそうな問題が多いように感じるのですが、注意深く問題文と資料を読み込まないと正答へ辿り着くことが難しい問題がいくつもありました。

【物理分野】音、力学的エネルギー、力のはたらき、電力と発熱量からの出題。設問はどれも平易に見えましたが、エネルギー、力のはたらきの設問は、十分な知識と注意深さを試すもので、良い問題でした。

【化学分野】物質のなりたちや性質、金属のイオン化傾向などからの出題でした。メスシリンダーの写真から数値を読み取って密度を計算し、物質を判断する問題があり、より理科の実践的技能などを試す問題となっていました。

【生物分野】動物のからだのつくりを、観察結果をもとに判断する問題や対照実験の問題が出題されました。植物のはたらきをもとにした問題では、提示された実験にそって実験の仕方を記述する問題でしたが、多くの受験生が表現に悩んだことと思われます。

【地学分野】地震計の仕組み、堆積岩の分類、太陽の運動、低気圧の通過と天気の変化からの出題でした。緯度の異なる2地点で同日に観測した太陽の、日の出の位置・南中高度がどのように変わるかが問われ、悩んだ受験生も多かったと思われます。天気の変化は比較的平易でしたが、低気圧の移動の速さの計算問題がありました。

社会

出題数が昨年より5題増加しましたが、短文の記述問題は3題から1題に減少しました。長年出題された日本の領域の問題がなくなり、時差の問題が記号問題に変更されるなどの変化も見られました。ただし、大問構成や地理・歴史・公民分野がバランスよく出題される傾向は例年通りです。

問1、2は地理からの出題です。問1では今年も2種類の略地図を用いますが、正距方位図法は一部が切り取られた形であったため、戸惑った受験生が多かったと思われます。また、フィリピンのキリスト教の宗派や長野県産のレタスと高知県産のなすの出荷時期を問う問題は難度が高い問題でした。

問3、4は歴史からの出題です。問3は略地図がなくなり、3年ぶりにカードを用いた問題が復活しました。問3(ウ)や問4(ア)・(ウ)は指定された時期にあてはまるできごとを選び、さらに並べ替えるという問題で、できごとの起こった時代や年代をしっかりと覚えていないと解くことができない難問です。

問5、6は公民からの出題です。直接請求の手続きの問題や、選挙制度の特徴と一票の価値に関する問題、景気対策の問題など、細かく内容を理解していないと解けない問題が見られました。

平成31年度入試までに準備しておくこと

英語

英文や資料を速く正確に理解する練習、必要な情報を整理して表現する練習、単語や文法事項の学習の3点に力を入れる必要があります。

入試では、選択肢や資料などを含め多量の英文をすばやく正確に読むことが求められます。短い文章からでもかまわないので、継続的に英文を読む習慣をつけましょう。

英作文問題に関しては、文法の基礎を固めておく必要があります。英作文といっても、教科書の内容が身についていれば十分に対応できるものばかりです。また、英文を速く読み正確に表現するには、単語の意味や綴りはもちろん、文法の知識が不可欠です。

日頃から単語や文法の学習を怠らないようにし、英作文の問題にも積極的に取り組みましょう。

国語

まずは小中学校で学んだ漢字を熟語や文の形で練習しましょう。また、語の識別をはじめとした、文法事項の復習も行うとよいでしょう。小説文では登場人物とその心情の変化などに注意して読む練習、論説文では要旨や段落構成をつかむ練習が必要です。古文については「誰が何をしたのか」を把握しながら読む練習をしましょう。主語が省略されている場合は、自分で補いながら読む必要があります。

記号選択問題は、昨年からマークシート方式が導入され、入試での配点の大部分を占めています。問題演習を数多く行うことが得点力アップにつながります。

資料の読み取りは、文章の内容を理解し、グラフなどの資料から情報を読み取った上で、それを説明する力が必要です。その練習と併せて、記述力を養うために、根拠や考えを一定の長さの文で記述する練習や、自分の考えや文章の要旨をまとめる練習も行いましょう。

数学

選択式の解答の出題は増えたものの、受験生の思考力・判断力を試す難度の高い出題は今後も続いていくと思います。

基本的な技能と知識を身につけたら、入試問題を利用してその知識・技能を活用する練習が必要です。

神奈川県の公立高校入試過去問だけではなく、他の都道府県の公立高校入試問題にもチャレンジして出題傾向・形式の変化に対応できる力も磨く必要があります。

とくに、関数と図形の融合問題など、複数の単元の知識・技能を利用する問題は十分な練習が必要です。定期試験の勉強でも入試を見据えて、深い知識や技能を習得することや、早めに入試対策をスタートすることが入試攻略のカギとなるでしょう。

理科

覚えた知識を利用する、与えられた条件や情報を整理する、図に表して考えるといった出題は続いています。

問題を解くために必要な知識は基本的な内容であっても、どのように考え、どのように解き進めるかが十分に問われていますから、単なる暗記ではなく、知識や公式の使い方、原理原則に基づく考え方を身につける必要があります。

導き出した解答を深く吟味しなくてはならない設問もあります。

入試に向けた問題練習後には、たとえ正解であっても解答解説を十分に読み、自分の考え方が原理原則にあっているか確かめることでより力を伸ばしていくことができます。テキストやワークは問題練習だけではなく、解法確認にも十分活用しましょう。

社会

記述問題は減ったものの、設問数が5題も増加したことや、問題の難度が上がったことから、時間に余裕のない受験生が多かったのではないかと思われます。時間配分を意識して、問題に取り組む必要があります。

基礎的な知識を問う出題のほか、前述のキリスト教の宗派、野菜の出荷時期、時代・年代の並べ替えなど、より深く細かい理解や知識が必要な問題も目立ちます。教科書の重要語句の内容だけではなく、地図やグラフ、図表などの資料などとともに、より細かい内容まで身につけるように学習しましょう。

出題傾向や解答形式の変化なども見られましたが、神奈川県の過去の入試問題を解くことが最も効果的な対策です。

あわせて他の都道府県の入試問題も解き、さまざまな出題形式に慣れておくことが高得点につながります。

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