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英語

問題の構成は例年どおり大問4題,小問23問の出題です。英文記述の問題は今年度も,リスニングの英問英答と英作文の2問が出題されました。後半の大問に分量の多い読解問題があるので,時間配分には十分気をつける必要があります。

[1]はリスニング問題で,短い対話や英語の説明及び連絡を聞き,その内容に関する問題に答えるものです。どの設問も放送される質問文を聞き取って答える必要があり,毎年多くの受験生が苦戦するので,しっかりとした対策が必要です。

[2]は資料を伴った短い対話文やEメールを読んで答える問題で,最後に英作文が出題されています。英作文は,Eメールの一部を3つの英文で書いて完成させるものでした。「環境にやさしい生活」というテーマをEメールから読み取った上で,全体的にまとまりのある内容となるように英文を考える必要があるため,難しいと感じた受験生も多かったはずです。

[3]は対話文読解問題で,下線部と前後の文の関係や登場人物がどのような考えを持っているかなどを把握する力が求められます。対話文の内容についての要約文を完成させる問題もあり,対話文全体の内容を大まかに理解している必要がありました。

[4]は長文読解問題です。例年通り,本文の内容に関する問題と,本文の流れに沿って4つの文を並べかえる問題が出題されました。本文の内容に関する問題は文章を読み進めながら解答しなければならないため,時間がかかったのではないでしょうか。複数の登場人物がいて,直接話法と間接話法が使われるなど,代名詞が誰(何)を指しているのかとらえづらい部分もあったと思います。誰が何を言っているのか正確に理解して問題を解く必要がありました。

問題解説

[2] 対話文と資料を読んで答える問題

1 JaneとMariが夏休みの体験ボランティアの説明会に参加する日程や場所を話し合っている場面です。2回目のMariの発言で「3日間のうち1日を選ばなければなりません。今日は6月11日木曜日です。私は来週行きたいです。」とあります。それに対してJaneは「ごめんなさい,私は夕方にするべき事があるので,次の火曜日はいけません。」と言っていました。このことから参加する日時(Date and Time)は6月20日土曜日(June 20 Saturday)であるとわかります。正答の選択肢はアかイになります。また,4回目のMariの発言から,「西町ホール(The West City Hall)は南駅(South Station)から近いですが,あなたの家から遠いです。だから (B) があなたにはより良いですね。あなたは徒歩5分でそこ( (B) )に着きます。」とあるので, West City Hallではないほう(East Volunteer Center)にすることがわかります。よってアが正答です。

2 JaneとMariが説明会の会場でどのプログラムに参加するか話し合っている場面です。プログラムには1日だけ参加するものと3日間全てに参加するものがあります。3回目のMariの発言で「私は清掃活動の一つに参加したいです。・・・私は8月7日と8日が空いています。私は活動を通して海を守りたいので,“( (A) )”に参加するつもりです。」あることから,Clean a Beachという活動に参加するのだとわかります。よって,選択肢ウかエが正答です。また,4回目のJaneの発言で「私は花を育てています。私は植物に関わる活動に興味があります。私は2,3日間ボランティア活動をしたいと思っています。」と言っていることから,Plant TreesかPlant Flowersという活動に参加するのだとわかります。さらに,続くMariの発言で「あなたはあなたが一度もやったことがないことに挑戦してみてはどうですか。」と言っており,次のJaneの発言でそれに同意していることから,Plant Treesという活動に参加するのだとわかります。よって正答はエです。

数学

問題構成,総設問数,難易度は例年から変わりありませんでした。

[1]は正負の数,文字式,根号を含む式の計算,1次方程式,連立方程式,2次方程式,度数分布,円周角の定理,二点から等距離な点の作図の9題どの問題も数学の基礎的な力を試すものでした。

[2]は,底面の半径が異なる円柱の体積を求める過程や差を利用したものでした。底面の半径がa,bの2つの円柱の体積よりも底面の半径が(a+b)の円柱の方が体積が明らかに大きいことは理解していると思いますが,式で表すことでより大きさの違いが理解できたと思います。

[3]は,2乗に比例する関数について,変域,グラフ,図形の問題でした。問3の図形の問題は,求める座標を文字でおいて解く,都立で頻出のパターンでした。十分に準備をしていた受験生も多かったことと思います。

[4]は,四角形と三角形の問題。問1は例年通り角度を文字で表現する問題で,比較的平易なものでした。問2の合同の証明も中学校定期テストでも扱われるくらいのもので証明もかきやすかったことでしょう。問3の線分比は[3:4:5]の直角三角形を利用して線分の長さを求めるもので,他の府県でも頻出のパターンでした。

[5]は空間図形直方体の中に作る三角形の面積,四角錐の体積を求める問題でした。問1の三角形の面積は直方体の3つの頂点を結ぶ平易なものでした。問2の四角錐の問題では,高さを求めるところで,どのように面を取り出して考えるかで正否が分かれたと思われます。 点Pを通り底面ABCDに平行な平面で切った面を取り出して考えると解きやすくなりました。

問題解説

[5]空間図形

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国語

昨年度と同様,大問5題,小問25題の構成で,記述型の設問は漢字と200字作文のみでした。

[1]・[2]の漢字の読み書きは,例年通り,書きは小学校,読みは中学校までの学習範囲からの出題でした。

[3]の文学的文章は,登場人物の様子や心情の読み取り中心の出題で,全て記号選択型の設問でした。昨年よりも文章量が少なくなりましたが,選択肢と本文を丁寧に照らし合わせなければ正答かどうか判断に迷うものもあり,難度は昨年並みに高いでしょう。

[4]は「エントロピー増大の法則に対峙するもの」についての論理的文章でした。設問構成はほぼ例年通りで,傍線部の理由や段落の関係を読み取るものが出題されました。問4は傍線の前後の具体例の内容を正確に読み取って正しい選択肢を選ぶ必要があり,難度は高かったでしょう。問5では,「理想の組織」というテーマで,体験や見聞を踏まえて自分の意見を発表する言葉を書く200字の作文が出題されています。

[5]は古典を引用した複数の文章を読む問題です。2017年度は俳句(松尾芭蕉),2018年度は漢詩(夏目漱石),2019年度は和歌,2020年度は古文(松尾芭蕉の言葉)を題材とした出題でした。昨年度と同様,対談形式の文章で,複数の文章を読む問題でした。問3は,対談では頻出の,発言の役割についての出題がありました。問4は「風雅に覚束なし」に相当する現代語訳を問う問題で難度は高くありませんが,同じ傍線4中の「東海道の一筋も知らぬ人」の現代語訳も誤りの選択肢として含まれていたため,冷静に問題に対処する必要がありました。

問題解説

[4]:論理的文章

問1:第二段2行目からの「利益を生み出すことは・・・・・・乱雑さの中から秩序を創出すること」や,傍線1の後の具体例の「精製は乱雑さの中から秩序を生み出す作業・・・・・・だからそこに価値が生まれる」などから考えましょう。アは,「普遍的な原理を創造すること」は本文中で述べられておらず,「エントロピー増大の法則を克服する」が第二段5行目からの「最終的には決して宇宙の大原則には勝つことができない」とも合わないため誤りです。ウは,「混ぜることで高まった価値」が,土砂に砂金を混ぜる具体例と合わないため誤りです。エは,「ビジネスモデルの考案によって,効率的な秩序の創造ができる」ことは本文中で述べられていないため誤りです。

問2:すべての選択肢に「前段で述べた内容を受けて」とあるため,第二段を踏まえた第三段の役割を見極めます。第二段ではエントロピーの増大に抗うことについて,価値を生み出すことを例に述べていました。第三段では「もっとも果敢にエントロピー増大の法則と対峙しているのは・・・・・・私たち生命体である」と述べています。そして,第三段最後の「如何にして」から,これ以降は生命体についての説明が述べられると分かります。これに合うのはエです。アは「具体的な解決方法を示す」が,イは「事例を並べて紹介する」が,ウは「問題の所在を明らかにしている」などが誤りです。

問3:傍線2の前の一文から,傍線2は生命が「大勝することはなかったものの,大敗もしなかった」理由を指すと分かります。第五段6行目からの「自分をやわかく,ゆるゆる・やわやわに作った。その上で,自らを常に,壊し分解しつつ,作りなおし,更新し,次々とバトンタッチするという方法をとった」が傍線2と合うため,ウが正答です。アは「強固な防御体制を少しずつ構築していく」が誤りです。イは,「自らの内部にエントロピーを蓄積させ続けてきた」が第五段10行目の「内部にたまるエントロピーを絶えず外部に捨て続ける」と合わないため誤りです。エは,「個体の構成要素を不変にする」が誤りです。

問4:「個々のピース」の話題になる第九段以降の内容を的確にとらえる必要がある問題でした。第九段1行目からの「生命の構成要素・・・・・・は,絶えず更新され,動的であるがゆえに,その関係性は可変的で柔軟だ」や第十二段4行目の「各細胞はただローカルな動的平衡を保っているだけだ」などからアが正答です。イは「脳からの指示・指令を直接受けて動いているため」が,第十二段4行目からの「脳は・・・・・・知覚・感覚情報を集約し,必要な部局に中継するサーバー的なサービス業務をしているにすぎない」や,第十四段の,監督が「いちいち指示を出す必要のないゲームが実現するだろう」という例などから合いません。ウは「固有の形によって位置が決められ」が誤りです。エは「固定された役割を果たす」が誤りです。

理科

出題傾向,形式は例年の通りでした。総設問数は,27題で,ほぼ全て1題4点でした。

[1]の小問集合で,火成岩と鉱物に関する知識の問題が出ました。カンラン石の出題を想定していた受験生は少ないと思われます。

[2]はレポートからの抜粋を利用した形式湿度の問題は,数値と選択肢を見れば計算は不要でした。池の水面に映る木が逆さまに見える現象を光の反射の法則を利用した説明的な問題は,法則を正しく理解し,選択肢の図の違いをきちんと確かめなくてはなりませんでした。

[3]は,太陽の日周運動と高度,光のあたる面積とエネルギーの伝わりについての問題でした。問2で,南半球の太陽の見かけの通り道が出題され,戸惑った生徒もいたことと思います。また,図を使って南中高度,光線と光のあたる面との角度を考える問題もあり,ここで時間を多く使ってしまった受験生もいたことでしょう。

[4]は,消化酵素を用いた実験をもとに結果を考察する高校入試頻出の問題でした。ただ,2種類の消化酵素を用いており,実験と結果がやや複雑になったため,考えるときにややこしさを感じたのではないでしょうか。最後の問4の記述問題は,柔毛のはたらき(役割)であり,定期テストや入試に向けた演習で何度も書いた経験があるのではないでしょうか。

[5]は,加熱することや水溶液に電流を流すことで,物質が何かを突き止める実験の問題でした。加熱では,有機物と無機物の区別,水溶液は電解質であるかどうかを確かめることができます。さらに,溶解度を調べることでも物質を区別することが展開されていました。

[6]は,2つの電熱線直列,並列とつなぎ方を変えたときの電力の変化を問うものでした。2つの回路で,電圧が等しいとき,並列につないだ方が電熱線に大きな電圧がかかり,電力が大きくなることは準備できていたことと思います。しかし,電流の大きさの比を計算させられるとは思っていなかったのではないでしょうか。きちんと計算で比較する習慣を持っていれば十分に対応できたことでしょう。

問題解説

[6]回路と電流,電力の大きさ

[問2] 電熱線A,電熱線Bの電気抵抗の大きさは,6Ω,4Ωであることが表から求められる。

直列につないだとき,回路全体の抵抗は10Ωとなる。ここで,電源の電圧が5.0Vなので,回路全体に流れる電流は,5.0÷10=0.5A。よって,電熱線Bに流れる電流は,0.5A・・・①

並列につないだとき,電熱線A,電熱線Bそれぞれに5.0Vの電圧がかかるので,電熱線Bに流れる電流は,5.0V÷4Ω=1.25A・・・②

①,②より,直列回路,並列回路それぞれで電熱線Bに流れる電流の比は,0.5:1.25=2:5となる。

[問3] 電熱線それぞれではなく,回路全体で考えるとよい。

結果2の表をもとにするので,回路全体にかかる電圧が5.0V,回路全体に流れる電流が2.1Aである。

よって,回路全体の消費電力は,5.0×2.1=10.5W。5分間使用したので,発熱量は10.5×5×60=3150Jとなる。

社会

問題構成は大問6題,総小問数は20題で,例年通りとなりました。どの設問も配点が5点であることも変わりません。完全解答形式の設問が9題と多く,得点しにくくなっています。資料を読み取る記述問題は2題で昨年度と変化はありませんでした。

[1]は小問集合問1はある地点から撮影された写真がどれかを答える問題で,過去にも同様の出題がありました。問2・3の大仙古墳の位置,国際連合の機関を答える問題はいずれも基礎知識レベルの問題です。

[2]は世界地理問1の文章で説明されている都市の位置と雨温図を答える問題は,同じような降水量のようすを示す2つの都市のうち,文章中の「サンベルト北限付近」という言葉をヒントにその位置と雨温図を選ぶ必要がありました。問2・3は表中から解答につながる用語を見つけたり,割合の計算をしたりすることで解答できます。

[3]は日本地理表中の文章から必要な情報を見つけたり,正確に地形図の読み取りができたりすれば,解答は容易です。問3は資料を活用し,新東名高速道路が建設された理由と効果を記述する問題でした。

[4]は歴史問3は文章を読み,その出来事を理解したうえで,答えを考える必要のある問題がありましたが,いずれの問題も歴史的な出来事を時代や年代などと結びつければ解くことができます。

[5]は公民内閣の仕事,日本とアメリカにおける立法権と行政権の関係,行政の役割に関する問題が出題されました。問2のアメリカ大統領が持つ権限を答える問題は難度が高かったと思われます。

[6]は総合問題問1は歴史的出来事の年代を覚えていれば容易に解答できます。問2の文章を参考にあてはまる国とグラフを選ぶ問題では,「石油輸出国機構(OPEC)」から国の位置を考え,国内総生産の変化を読み取ったうえで,グラフと照合すれば問題なく解答にたどりつけます。問3の政府開発援助(ODA)の変化を答える記述問題では,与えられた資料を設問で求められている内容に沿って答えをまとめていく必要がありました。

都立入試の社会科は長年,大きな傾向の変化はありません。学校教科書の基礎的な知識をしっかりと身につけることに加え,情報量の多い図表・文章などの資料から的確に必要な情報を読み取る練習を積んでいくことで,高得点を狙うことができるでしょう。

問題解説

[1]問1:ある地点から撮影された写真を答える問題

発表資料中の地点から見えると思われるものを考えましょう。発表資料中の地図から右手奥から中央にかけて「江ノ島」に続く「江ノ島大橋」が見えることがわかります。よって,正答はエとなります。

[1]問2:文で述べられている歴史的文化財の所在地にあてはまるものを選ぶ問題

Ⅱの文中から必要な内容を読み取りましょう。「5世紀中頃に造られた,大王の墓と言われる日本最大の面積を誇る前方後円墳」「2019年に世界遺産に登録された」などから,「百舌鳥・古市古墳群」に含まれる大仙古墳の説明であるとわかります。よって,大阪府堺市を指したウが正答です。

[2]問1:文章で述べられている都市の位置と,その都市の雨温図を選ぶ問題

Ⅰの文中から必要な内容を読み取りましょう。「サンベルト北限付近」とありますが,「サンベルト」とは北緯37度以南に建設された新しい工業地域のことで,シリコンバレーや石油化学産業がさかんなヒューストンなどがあります。「北限付近」とあるため,Cの都市がふさわしいということになります。「冬季は温暖で湿潤だが,夏季は乾燥し」から地中海性気候の特徴とわかり,雨温図ではアとウがあてはまります。地中海性気候はヨーロッパの地中海沿岸やアメリカの西海岸に分布していることから,略地図中のCかDの都市があてはまりますが,Cの都市はDの都市よりも南に位置するため,平均気温が高いウが正答であるとわかります。

[3]問1:表の説明にあてはまる県の位置を選ぶ問題

略地図Aは宮城県,Bは福井県,Cは広島県,Dは鹿児島県です。

表中の説明から必要な内容を読み取りましょう。選択肢アから順に考えていく必要はありません。わかりやすいもの,判断しやすいものから考えていくようにしましょう。

選択肢エには「シラス台地」という言葉があることから,Dの鹿児島県とわかります。

選択肢イは「リアス海岸が見られる地域」「眼鏡産業が立地する平野」とあります。この2つの特徴が見られるのはBの福井県です。「リアス海岸」は若狭湾,「眼鏡産業」がさかんであるのは福井県鯖江市です。

選択肢アは「造船業や鉄鋼業が立地する沿岸部では東西方向に鉄道が走り」「この都市では,…三角州上に発達した都心部…」から瀬戸内海沿いに工業地域が広がるCの広島県です。県庁所在地の広島市は太田川河口の三角州に発達した都市です。

残った選択肢ウはAの宮城県です。「南北方向に走る鉄道と,西側に位置する山脈」から,この山脈は奥羽山脈であると想像できます。

[4]問1:飛鳥時代から室町時代にかけての政治の様子を年代順に並べ替える問題

各選択肢の中から時代を特定できる言葉を見つけ出します。

選択肢アは「大宝律令が制定され」から飛鳥時代の終わり,選択肢イは「武家政権と公家政権の長所を政治に取り入れた建武式目」「京都に幕府が開かれた」から建武の新政から室町時代はじめにかけて,選択肢ウは「鎌倉で樹立された武家政権で始められた」から鎌倉時代,選択肢エは「各地方に設置された国分寺と国分尼寺」から奈良時代の様子です。よって正答はア→エ→ウ→イとなります。

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