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英語

東京英語配点

問題の構成は例年どおり大問4題,小問23問の出題です。英文記述の問題は今年度もリスニングの英問英答と英作文の2問が出題されました。昨年と比べて読解問題の語数が減った大問が多いですが,後半にかけて文章が長くなるので,時間配分に注意して解答する必要があります。

大問1はリスニング問題で,短い対話や自己紹介の発表を聞き,その内容に関する問題に答えるものです。問題用紙の選択肢を参考に,聞き取るべき情報を想定しながら聞くと正確に解答できたのではないでしょうか。

大問2は資料を伴った短い対話文やEメールを読んで答える問題で,最後に英作文が出題されています。英作文は,Eメールの一部を3つの英文で書いて完成させるものでした。「誰かのために良いことをしたことがあるか」というテーマをEメールから読み取った上で,全体的にまとまりのある内容となるように英文を考える必要があります。平易でもかまわないので正確な英文を書くようにしましょう。

大問3は対話文読解問題です。日本語や英語の表現の仕方についての対話でした。指示語などの内容を解答する問題が多く,下線部の前後でどのような内容が話されているかを理解する必要がありました。対話文の内容についての要約文を完成させる問題もあり,対話文全体の内容を大まかに理解している必要がありました。

大問4は長文読解問題です。例年通り,本文の内容に関する問題と,本文の流れに沿って4つの文を並べかえる問題が出題されました。これらの問題は文章全体から解答に必要な箇所を探す必要があったため,時間がかかったのではないでしょうか。複数の登場人物がいて,直接話法と間接話法が使われるなど,代名詞が誰(何)を指しているのかとらえづらい部分もあったと思います。段落や場面ごとに登場人物の情報を整理しながら読み進める力が求められています

問題解説

  • 【大問2】対話文と資料を読んで答える問題
    1 RyotaとJamesが日本の伝統的なおもちゃについて話をしている場面です。(A)を含む一文は「(A)を作るのはどうですか。」とRyotaが提案しているところです。直後の文でJamesはそれに同意し,Ryotaは続けて,I have some paper. We also need bamboo and string.「私はいくらか(何枚か)の紙を持っています。私たちは竹と糸も必要です。」と発言しており,(A)は「紙」「竹」「糸」で作られるおもちゃであるとわかります。よって(A)はtakoです。選択肢から(B)はtaketombo「竹とんぼ」かtakebue「竹笛」となります。(B)を含む一文は「あなたは(B)も作るべきです。」という内容です。直後にWe need only bamboo to make one.「私たちはそれを作るのに竹だけが必要です。」とありますが,選択肢にあるおもちゃはどちらも竹だけで作ることができるので,ここだけでは判断できません。最後のIt’ll make beautiful sounds.「それは美しい音を奏でるでしょう。」から,(B)はtakebueであるとわかります。よって正答はウです。
  • 【大問3】対話文を読んで答える問題
    〔問6〕 本文の内容と合う英文になるように単語を選択して,英文を完成させる問題です。与えられた文では「AikaとRumiがSteveと日本語で話すとき,彼女たちは 【 空欄 】 表現を使って,Steveは彼女たちとの会話を楽しみます。」とあります。AikaやRumiがSteveと話すとき,どのような表現を使うのかを探す必要があります。AikaたちがSteveと話すときの表現については下線部(4)以降で触れられています。7回目のSteveの発言にRumi and Aika, you do that for me. And you also use simple expressions. I feel that is very kind. I enjoy talking with you in Japanese.「RumiとAika,あなた達はわたしにそう(場面に合わせた適切な表現を使い分けることを)してくれています。そしてまたあなたたちはわかりやすい表現を使ってくれます。私はそれがとても親切だと感じています。私は日本語であなた達との会話を楽しんでいます。」とあるので,イが正答となります。

数学

東京数学配点

問題構成,総設問数,難易度は例年よりもやや易しかったといえるでしょう。

大問1は正負の数,文字式,根号を含む式の計算,1次方程式,連立方程式,2次方程式,関数の変域,確率,三直線から等距離な点の作図の9題。どの問題も数学の基礎的な力を試すものでした。

大問2はタイルを並べ敷き詰めたときにできる図形の面積を,文字を用いて表す問題でした。これまでの入試問題を使った演習をしていれば,十分に対応できた問題でした。

大問3は1次関数について,座標,直線の式を求める問題と,図形の性質を利用する問題でした。問3の図形の問題は,2つの三角形の面積が等しくなることを利用する問題でしたが,座標を文字で表す過程で苦戦した受検生も多かったことと思います。

大問4は円と図形の問題でした。問1は例年通り,角度について文字を用いて表す問題でした。問2は二等辺三角形であることの証明の進め方をきちんと理解できていれば,十分対応できた問題でした。問3は図形の面積を求める問題で,平面図形に関する知識とそれを活用する力が試される問題でした。

大問5は空間図形で,三角柱に関する出題でした。問1はねじれの位置にある辺の数を問うもので,平易なものでした。問2は四角錐の体積を求める問題で,立体の高さの決め方に悩む受検生もいたことと思いますが,都立入試ではよく出題されるタイプの問題です。解くための計算過程が簡素だったため,例年よりも易しかったといえるでしょう。

なお,入試に出題されないとされていた三平方の定理や標本調査は出題されませんでしたが,その技術を使うと解きやすい問題もありました。

問題解説

  • 大問5 空間図形 問1
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  • 大問5 空間図形 問2
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国語

東京国語配点

例年と同様,大問5題,小問25題の構成で,記述型の設問は漢字と200字作文のみでした。

大問1,大問2は漢字の読み書きです。書きは小学校,読みは中学校二年生までの学習範囲からの出題でした。

大問3の文学的文章は,登場人物の様子や心情の読み取りの出題が中心で,全て記号選択型の設問でした。文章量は昨年よりも増えました。傍線部の周辺を丁寧に読めば正答にたどり着ける問題が多かったようです。

大問4は「懐かしさ」についての論理的文章でした。設問構成はほぼ例年通りで,傍線中の言葉の説明を問うものや段落の関係を読み取るものが出題されました。問1は段落二つ分の具体例から抽象的な共通点を見つけ出す必要があり,答えにやや迷ったかもしれません。問5では,文章内容を踏まえ,「自分の『記憶の拠り所』」というテーマで体験や見聞を含めた自分の意見を書く200字の作文が出題されています。

大問5は古典を引用した複数の文章を読む問題で,今年は鴨長明に関する古文を題材とした出題でした。昨年度と同様,対談形式の文章で,複数の文章を読む問題でした。問1は,対談では頻出の,発言の役割についての出題でした。もっともらしい選択肢が多く,難度が高かったかもしれません。問3はBの現代語訳の文章から俊恵のアドバイスをとらえたうえで,古文の対応箇所を見つける問題でした。近年の,古文と現代語訳の対応箇所を見つけ出すだけの問題よりもやや難度は高かったでしょう。問五は2016年度と同様に副詞の修飾・被修飾の関係をとらえる設問でした。

問題解説

  • 大問4 論理的文章 問1
    「団地の小学生の話」が書かれている第一段と,「ポルトガルでの体験」が書かれている第二段に共通する「複合的で抽象的な懐かしさ」をとらえる設問です。第一段の最後の1文の「琴線に触れる・・・・・・ではないでしょうか」と第二段の3文目の「自分の中に・・・・・・断片のようなものがつながった」が,二つに共通する「抽象的な懐かしさ」を感じる理由として述べられています。これと最も合うのはエです。アは「幼少期の記憶から生じる懐かしさ」が誤りです。イは「場所の記憶から生じる郷愁」が誤りです。ウは「かつてすんでいた町の失われた景色に対して抱いた喪失感から生じる」が誤りです。
  • 大問4 論理的文章 問2
    傍線2の前で述べられている具体例から分かることをとらえます。傍線2の5行前~3行前の「それは自分の感情や・・・・・・自身も変えた」と書かれていることから,アが最も適切です。イは「伝統や慣習にとらわれない新たな価値」が誤りです。ウは「過去の記憶に導かれるように」や「かつて抱いていた誇りがよみがえってきた」が誤りです。エは「改めて感じる」が誤りです。
  • 大問4 論理的文章 問3
    すべての選択肢が「それまでに述べてきた懐かしさに関する説明」で始まっているため,第五段までの内容を踏まえて第六段がどのような役割を果たしているのかを見極めます。第五段の最後の一文で「懐かしさとは・・・・・・感情なのです」という筆者の意見が書かれています。第六段は「しかし」という逆接から始まり,「懐かしさに対して認識を誤ってしまう」と書かれているため,「それまで」とは異なる内容を述べていることが分かります。アは「筆者の認識の根拠となる事例を挙げる」が誤りです。イは「要約し論点を整理する」が誤りです。エは「一つ一つ詳しく分析している」が誤りです。以上のことからウが正答です。
  • 大問4 論理的文章 問4
    傍線3の直後に「言い換えれば」と書かれているので,傍線3に書かれている筆者の意見は「建築さえも・・・・・・わからなくなってしまう」という意味だと分かります。これと合うのはイです。アは「前向きな意志をもつことが難しい世の中」などが誤りです。ウは「懐古的な工夫が必要である」が誤りです。エは「明るい未来を築くためには変化を止めることが重要」が誤りです。

理科

東京理科配点

出題形式・出題数はほぼ例年とおり。落ち着いて取り組むことができたと思われます。

大問1は小問集合で,地震を伝えるP波・S波を用いた問題がありましたが,震源からの距離と到達時刻を照らし合わせればきちんと解答が選べました。また,イオンの移動の実験では,入試にあまり取り扱われないろ紙にしみこませる液体として適切なものを選ぶものがありました。

大問2はレポートからの抜粋を利用した形式でした。問2はおもちゃの自動車の速さを求めるまでは頻出ですが,速さの単位を直すことまでが含まれていました。また,水と食塩水に対する浮沈や食塩水の密度を求めてプラスチックの密度と比較する問題がありました。

大問3は気象観測の記録についての問題でした。気温と湿度・水蒸気量の関係,記録の見方,寒冷前線の通過と気象変化について問われました。問4は,季節の典型的な天気図(気圧配置)の問題で定期テストでも頻出のものでした。

大問4は植物のつくりとはたらきに関する問題でした。光合成と光の強さの関係を調べる実験がありましたが,きちんと結果を読み,学習してきた知識とつなげば比較的容易に解けたことでしょう。

大問5は物質の分解,化学変化と質量の関係の問題でした。実験操作,化学変化,化学反応式,質量保存の法則,定比例と,満遍なく出題されました。ただ,問4のベーキングパウダーに含まれる炭酸水素ナトリウムの質量の割合を求める問題は,計算が2段階になるので,大変だったと思われます。

大問6は電流と磁界の問題でした。内容は定期テストでもよく見られるものでした。しかし,実験操作やコイルと方位磁針の位置がとらえにくい点があり,悩んでしまったとも思われます。また,問3では,回路全体を流れる電流を大きくする手段として,並列につなぐことだけではなく,その抵抗器の抵抗の大きさまでが問われました。また,問4で出てきたモーターでは,回転を一定方向にするために電流が流れない瞬間を作っていました。「モーターには電流が常に流れている」と思い込んでいると,解くことが難しくなってしまったと思われます。
全体として,出題が多彩であり,計算を含むものもあり,問題を読みながら,さまざまな知識を引き出したり,頭を切りかえたりと,忙しさを感じる問題でした。

問題解説

  • 大問5 問2
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  • 大問5 問3
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  • 大問5 問4
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社会

東京社会配点

問題構成は大問6題,総小問数20題,全問題の配点5点で,変更はありませんでした。ただし,入試出題範囲の限定により,公民の配点は例年よりも少なくなっています。資料を読み取る記述問題は2題で昨年度と変化はありませんでした。

大問1は小問集合。問1は地域調査と地形図を照らし合わせて調査ルートを選ぶ問題で,昨年の写真を選ぶ問題から変わりました。その他はいずれも基礎知識レベルの内容で,時間をかけずに解答したい問題です。

大問2は世界地理。問1は,アルゼンチン,カナダ,インドネシア,ドイツの農産物の表からドイツを選ぶ問題で,混合農業の特徴や主な農産物の理解が必要でした。また,問2・3も地理の基礎的な知識が問われました。

大問3は日本地理。問2は,2つの府県を交通網で結ぶ様子を模式的に表した地図を見て答える問題で,見た目は見慣れないものの,解くのに必要な考え方はこれまでと変わらないものでした。見た目だけで焦ってはいけません。

大問4は歴史。問3では大正時代の社会の様子を問う問題が出されています。どの問題も,歴史的な出来事を時代や年代などと結びつければ解くことができました。

大問5は公民。問1・2は,地方自治のしくみについての基礎的な問題でした。問3では,資料を読み取って,地方分権について説明する問題が出されました。問題で指示された条件に沿って解答を作る技術が必要です。

大問6は総合問題。問1は世界の近代史。日本の歴史と結び付けながら学習することが必要でした。
都立入試の社会科は長年,大きな傾向の変化はありません。学校教科書の基礎的な知識をしっかりと身につけることに加え,情報量の多い図表・文章などの資料から的確に必要な情報を読み取る練習を積んでいくことで,高得点を狙うことができるでしょう。

問題解説

  • 大問1 問1:地域調査で確認できる城下町の痕跡があるルートを地形図上から選ぶ問題
    痕跡1の「郭町」「大手町」、痕跡2の地図記号「高塔」,痕跡3の鍵型の道路をヒントにしながらア~エのルートを探していけば解ける問題でした。
  • 大問1 問3:文で述べられている歴史上の人物を選ぶ問題
    1行目の「江戸を中心とした町人文化」という表現から、江戸時代の化政文化の人物であることに気付く必要がありました。なお,同じ江戸時代の文化でも元禄文化は上方(京都、大阪)中心の文化でした。アの雪舟は室町時代の水墨画,エの狩野永徳は安土桃山時代のふすま絵やびょうぶ絵を描いた人物です。ウの菱川師宣は元禄文化が栄えた頃に浮世絵を描いた人物です。イの葛飾北斎は化政文化が栄えた頃に浮世絵を書いた人物で、イが正答です。
  • 大問2 問1:略地図中に示された都市の雨温図と、その都市を含む国の農産物の生産量を表からを選ぶ問題
    略地図中のDの都市はドイツにあります(首都ベルリン)。ドイツやフランスなどのヨーロッパの中央部は,温帯の西岸海洋性気候で,Ⅰの雨温図ではウとなります。その他は,アが冷帯(B),イが熱帯(C),エが南半球の温帯(A)です。次に,ドイツなどのヨーロッパの中央部では混合農業が見られます。混合農業は畑作と家畜の飼育を組み合わせた農業で,畑作では主に,小麦,ライ麦,じゃがいもが作られます。ここから,小麦,じゃがいもともに多いエが正答となります。
  • 大問2 問3:貿易の統計の表にある4つの国から,文章で示された国を選ぶ問題
    Ⅲの文章の「造山帯」「南部には氷河に削られてできた複雑に入り組んだ海岸線」「偏西風」「牧羊」「日本を含む6か国による多角的な経済連携協定」(TPPのこと)などから,ニュージーランドと読み取れたかどうかがポイントです。ニュージーランドは温帯ですが,造山帯に位置するため日本と同様に火山活動がさかんで,山の上には氷河も見られます。貿易の表については,ⅠよりもⅡの表を優先してみましょう。貿易は同じ州(地域)にある国と行うことが多いからです。
  • 大問3 問1:表の説明にあてはまる県の位置を選ぶ問題
    アは「北部には山地」「中央部には南流する複数の河川」とあることから南側に海がある県であり,「園芸農業を行う施設内の…」という表現から,ビニールハウスなどを使った施設園芸農業が考えられるため,Cの高知県です。イは県庁所在地の人口が154万人と多い(100万人前後より上は政令指定都市と考えられる)こと,「北西部に広がる平野の沖合には暖流が流れ」からDの福岡県です。ウは「冬季に降水が多い」から日本海側なので,Bの富山県です。エは「北部にはローム層」から関東地方と考えられるのでAの千葉県です。
  • 大問4 問1:古代・中世の行政機関について述べた文章を読んで,時代順に並べ替える問題
    各選択肢の中から時代を特定できる言葉を見つけ出します。
    選択肢アは「足利尊氏」「鎌倉府」から室町時代はじめ,選択肢イは「桓武天皇」から平安時代はじめ,選択肢ウは「中大兄皇子」から飛鳥時代,選択肢エは「北条義時」「承久の乱」「六波羅探題」から鎌倉時代の様子です。よって正答はウ→イ→エ→アとなります。
  • 大問6 問1:世界史のできごとを並べ替える問題
    アは「産業革命が起こったイギリス」から18世紀後半,イは「南北戦争」から19世紀半ば(日本では幕末の頃だと覚えましょう),ウは「ベルサイユ条約」から20世紀前半(1919年),エは「東インド会社」から16世紀頃です。よって,エ→ア→イ→ウとなります。

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