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入試講評と問題解説

英語
問題の構成は例年どおり大問4題、小問23問の出題です。英文記述の問題は今年度もリスニングの英問英答と英作文の2問が出題されました。
[1]はリスニング問題で、短い対話や案内を聞き、その内容に関する質問に答えるものです。選択肢から、どのようなことについて質問されるか、選択肢になっている情報はどこで出てくるかを想定しながら聞くことが求められます。
[2]は資料を伴った短い対話文やEメールを読んで答える問題で、最後に英作文が出題されています。英作文は、自分がもっと練習したいことについて、条件をもとに3つの英文で書く問題でした。資料を伴う対話文を読んで答える問題については、下部に詳細の解説も載せています。
[3]は対話文読解の問題です。自分が興味をもっていることについて学ぶことをテーマとした対話文でした。下線部が示す内容やその理由について、前後でどのように話されているか理解する必要がありました。
[4]は長文読解の問題です。例年通り、本文の内容に関する問題と、本文の流れに沿って4つの文を並べかえる問題が出題されました。解答の根拠となる箇所を本文全体から探す設問が多いため、時間がかかる傾向があります。各段落の場面を把握しながら読み進めるとよいでしょう。
問題解説
[中3内容] [2]-1 対話文と資料を読んで答える問題
Akariと留学生のLucyが、週末に訪れるタウンフェスティバルの予定について話している場面です。(A)を含む一文はThen let’s go there on (A).「それでは(A)にそこに行きましょう。」です。前のAkariの発言でA friend told me she would play in Band Performances from four o’clock.「友人が、4時からバンドの公演で演奏すると私に言いました。」とあり、それに対してLucyがOh, I love music. I want to see the performances.「おお、私は音楽が大好きです。私はその公演を見たいです」と答えています。よって、バンドの公演がある日曜日にタウンフェスティバルに行くことが分かり、ここで選択肢イとエに絞り込むことができます。(B)は直前のAkariの発言でIf we used that station, you would need to take a bus to get there and that would take a long time.「もしも私たちがその駅(=Sumire Station)を使ったら、あなたはそこに着くためにバスに乗る必要があり、長い時間がかかるでしょう。」とあり、AkariはSumire StationがあるNorth Lineの利用をすすめていないことが分かります。したがって、利用するのはAjisai StationがあるSouth Lineと分かり、答えはエとなります。
なお、直前のAkariの発言の文が長いため、空欄の後にヒントがないか一度探すこともできます。すると、Akariの発言でThen you can use the line that you usually use.「そうすれば、あなたはふだん使っている路線を使うことができます。」とあります。Lucyがふだん使っているのは、前の発言I usually take the South Line to go to school.「私はふだん学校に行くためにSouth Lineを使います。」からSouth Lineと確認できます。
[中3内容] [2]-2 対話文と資料を読んで答える問題
AkariとLucyが、タウンフェスティバルでの行動予定について話している場面です。(A)は後のLucyの発言でWe will be able to enjoy them for about one hour before the activities that start at three o’clock.「私たちは、3時に始まる活動の前に、それら(=食べ物のエリアとゲームのエリア)を約1時間楽しむことができるでしょう。」とあるので、1:50に終わるMaking a Key Ringが適切です。ここで選択肢アとウに絞り込むことができます。(B)は、前のLucyの発言I have played one in a music class before.「私は以前、音楽の授業でそれを演奏したことがあります。」や(B)直前のI want to do it again.「私はそれをもう一度したいです。」からWadaikoと判断できます。よって答えはアとなります。
出題一覧表

数学
問題構成、総設問数、難易度は例年通り。大問1~5の配点はそれぞれ46点、12点、15点、17点、10点。
[1]は計算と方程式、2乗に比例する関数の変域、確率、作図の問題でした。どの問題も頻出パターンなので経験したことのあるものだったと思われます。
[2]は円周上に配置された数字の関係を把握する問題でした。例もわかりやすく丁寧に状況を整理すれば取りかかりやすい問題でした。
[3]は関数のグラフと図形の問題。問3は点Pのx座標を文字でおき2つの三角形の面積比からそのx座標を求める問題でしたが、関数の式や座標を、文字を含んだまま計算する場面が多く慣れを必要とする問題でした。
[4]は半円内にできる図形での角度の表現、合同な図形の証明、面積比の問題でした。
[5]は空間図形。問1の体積、問2の面積を答える問題で、必要な長さを相似や三平方の定理を用いて正確に求めることができれば取りかかりやすい問題でした。
問題解説
[中2内容] [3]問1 関数と図形

[中2内容] [3]問2 関数と図形

[中3内容] [3]問3 関数と図形

出題一覧表
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国語
例年と同様、大問5題、小問25題の構成で、記述型の設問は漢字と200字作文のみでした。
[1]・[2]は漢字の読み書きです。書きは小学校、読みは中学校までの学習範囲からの出題でした。
[3]の文学的文章は、小学生が主人公の文章でした。例年通り、全て記号選択型の設問で、表現について述べたものを問う問題が1問と、それ以外は登場人物の様子や心情の読み取りに関する出題が中心でした。いずれの問題も傍線部の周辺を丁寧に読めば正答にたどり着けました。以下の解説も参照してください。
[4]は「文化の累積的な進化」にまつわる論理的文章でした。設問構成はほぼ例年通りで、傍線中の言葉の説明を問うものや段落どうしの関係を読み取るものが出題されました。傍線の近くに書かれた内容を正確にとらえれば正答を導ける問題が多かったです。
問5では、文章内容をふまえ、「文化を受け継ぎ発展させること」というテーマで体験や見聞を含めて自分の意見を書く200字の作文が出題されました。
[5]は古典を引用した複数の文章を読む問題で、昨年度に引き続き「和歌」についての対談と文章でした。今年度はA、Bの二つの文章からの出題でした。都立入試では頻出の、発言の役割を問うものや、本文の語に相当する古文の原文を問うものも出題されました。また、文法に関する設問が4年連続で出題されました。
問題解説
[3]問1 文学的文章
表現に関する問題です。選択肢と傍線部の周辺を丁寧に照らし合わせましょう。
エは、「全身を現したアオナギ」が、傍線(1)の前の「アオナギはぼくたちにはじめてその全身を見せてくれた」と、「心揺さぶられた『ぼく』の様子を、たとえを用いて表現している」が、傍線(1)の「ぼくの心はズキュンと射抜かれた」と合っています。よってエが正答です。
アは、「アオナギの姿におののく『ぼく』の様子」は、本文に書かれていないため誤りです。「おののく」とは、「恐ろしさなどで震える」という意味です。
イは、「ヒナだった頃のアオナギ」は、あらすじに「ヒナの巣立ち」とあり、アオナギは今もヒナだとわかるため誤り。また「感慨にふける『ぼく』の様子」も本文に書かれていないため誤りです。
ウは、「アオナギの視点から」とありますが、本文は「ぼく」の視点から書かれているため誤りです。
[3]問3 文学的文章
葛城の様子をとらえる問題です。傍線部の周辺の葛城の行動や言動を中心に、心情を読み取りましょう。
傍線(3)の前の「あおばくんっておもしろいな。」という言動や、傍線(3)の後の「じっと見ている」から、葛城は「ぼく」に興味を持っていることが読み取れます。また、この後を読み進めると、傍線(4)の後で、葛城は「ぼく」を一緒に山へ行こうと誘っていることからも、「ぼく」へ興味を持っているとわかります。よってアが正答です。
イの「『ぼく』をなだめ、『ぼく』の気持ちに寄り添おうとしている」は、葛城はモニターで野生動物を見ていた「ぼく」の様子を伝えているものの、なだめてはいないため誤りです。
ウは、「事実ではなかったと分かり、どうやって励ましたらよいかと迷っている」が誤りです。
エは、「落ち込んでいないかと心配している様子」が、本文から読み取れないため誤りです。
出題一覧表

理科
出題形式・出題数はほぼ例年通りで、全小問数は25で1題4点でした。何度も読み直すことがないように、必要な情報を覚え、まとめる要領の良さが必要です。
[1]の小問集合は、刺激、惑星、光の屈折、密度、圧力、遺伝についての問題でした。
[2]は、例年通りレポート形式でテーマは植物に関してのものでした。植物の分類、酸・アルカリ、湿度、力の分解が問われました。
[3]は、1年生で習った地学に関する内容が幅広く問われ、火成岩、堆積岩、柱状図について満遍なく理解できているかの問題でした。
[4]は、生物の成長と細胞について調べた実験の問題でした。実験結果や図を整理して判断する問題でした。
[5]は、熱分解をテーマにした問題で、熱分解で発生する物質について考える問題と、必要な数字を整理して計算する問題がありました。
[6]は、電力、電力量、磁界に関する問題でした。実験と結果をしっかりと読み込むことで、正解を導くことができたでしょう。
問題解説
[中2内容] [5] 熱分解
化学変化の問題では、実験の化学反応式を確認しましょう。
<実験1>は、酸化銀の熱分解なので、2Ag2O → 4Ag + O2
<実験2>は、炭酸水素ナトリウムの熱分解なので、2NaHCO3 → Na2CO3 + H2O + CO2
化学反応式を忘れてしまった場合でも、<結果1>より、線香が激しく燃えたので酸素が発生したことがわかり、残った固体に金属光沢があることから金属であると判断できます。また、<結果2>より、反応後の物質は、炭酸水素ナトリウムより水に溶けやすく、アルカリ性が強いと判断できます。
〔問2〕試験管Aに残った物質は銀、試験管Bに残った物質は炭酸ナトリウムです。銀は金属なので、電流が流れやすく、たたくと薄く広がる性質があります。炭酸ナトリウムは、水溶液にするとアルカリ性を示し、炭酸水素ナトリウムよりアルカリ性が強いです。
正解 ウ
〔問3〕与えられた情報から溶解度を調べていく問題です。
① 蒸留水100gに溶ける炭酸水素ナトリウムの量は9.60gなので、蒸留水5gに溶ける炭酸水素ナトリウムの量は、9.60÷20=0.48gとなります。試験管に入れた炭酸水素ナトリウムの量が0.80gなので、溶け残った量を求めると、0.80-0.48=0.32gとなります。
② <結果2>より、全て溶けたということは、加熱前より溶解度が大きくなっているということがわかります。
正解 ①イ ②ア
〔問4〕① 炭酸水素ナトリウムの化学反応式にあてはめて考えると、○はナトリウム原子、◎は炭素原子、△は水素原子、■は酸素原子を表していることがわかります。酸化銀の熱分解で発生する気体は酸素なので、■を用いて酸素分子を表しているものを選びます。
② 化学反応式より、酸化銀の熱分解で発生する物質は、4AgとO2なので、銀原子が4つ、酸素原子が2つです。銀の原子の数がQ、酸素の原子の数がRなので、Q:R=4:2=2:1です。
正解 ①エ ②イ
出題一覧表

社会
問題構成は大問6題、総小問数20題、全問題の配点が5点と、昨年度から変更はありませんでした。
[1]は各分野の小問集合。問1は<ルートマップ>と写真を照らし合わせて、写真が撮られた場所を指している地形図を選ぶ問題でした。
[2]は世界地理。各設問で地域ごとの農業・工業の知識が求められました。世界の気候帯と雨温図に関する問題は頻出であるため、各気候帯の特徴や分布をおさえておくとよいでしょう。下部に詳細の解説も載せています。
[3]は日本地理。問2は各県の果実収穫量の特徴をつかんでいると、容易に解答できたでしょう。
[4]は歴史分野。並べ替えや年表中の指定された期間のできごとを選ぶ問題が多く、用語そのものだけでなく、時代や年号まで覚えている必要がありました。
[5]は公民。問4は、情報通信技術(ICT)に期待されることを、人口の推移や情報通信技術(ICT)の利点に着目して記述する問題でした。
[6]は総合問題。問1は日本の食料品の輸入に関連して、世界各国の農産物の生産や日本での加工に関する記述と、地図中の国との組み合わせを答える設問でした。どの地域でどのような農業が行われているかを把握しておくとよいでしょう。
問題解説
[中1内容] 大問2 問1 世界地理
略地図中のA~Dから、Ⅰの文章で述べられている国の都市とその雨温図を答える問題です。Ⅰの文章「年間を通して高温」「夏に海洋から吹く南西の風」から季節風の影響を受けるアジアの熱帯と判断でき、都市Cと判断できます。また、「年間を通して高温」であることから、雨温図はエとなります。
[中1内容] 大問2 問2 世界地理
略地図中P~Sの国の、千人あたりの自動車保有台数と自動車工業などの様子を表した文を選んで答える問題です。
アは「日系企業を中心とした企業により生産」や「関税が原則として撤廃されているアジア諸国を中心に輸出」からR(インドネシア)と判断できます。なお、インドネシアはASEAN(東南アジア諸国連合)に加盟しています。ASEAN加盟国内での貿易では、関税が撤廃されています。
イは「ヨーロッパ系企業により生産」「歴史的につながりの強いヨーロッパの国々を中心に輸出」から、距離的にヨーロッパに近いS(モロッコ)とわかります。
ウは「国内で産出される鉄鉱石」を手がかりにすると、世界有数の鉄鉱石の産出国であるP(ブラジル)とわかります。「生産された自動車は、同じ大陸内の国々を中心に輸出されている」のは、ブラジルがMERCOSUR(南米南部共同市場)に加盟しているためです。
エは、千人あたりの自動車保有台数が860.4台と表の中で最も多く自動車工業がさかんであることから、Q(アメリカ合衆国)と判断できます。「生産された自動車は、自由貿易協定を結ぶ隣国を中心に輸出」は、2020年に発効したUSMCA(アメリカ・メキシコ・カナダ協定)によるものです。
出題一覧表

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