nyushi_kohyo_osaka2024.png

英語

  • 一般選抜B

    出題傾向の分析

    英語のB問題は、リスニング問題と筆記問題に大きく分かれています。設問数は、リスニング問題が大問6問、小問総数8問で、筆記問題は大問2問、小問総数21問でした。いずれも昨年度からの大きな変更点はありませんでした。

    【リスニング問題】
    リスニング問題は、A問題と共通の問題です。応答文を選択する問題、イラストや表を選択する問題など、昨年と同様の形式で出題されました。問題4は、会話文から日程に関する情報を整理する問題でした。

    【筆記問題】
    大問1は会話文読解の問題。オランダにおける自転車の普及と交通ルールをテーマとした内容でした。適語選択や語順整序、和文英訳といった表現や文法の知識を問う問題に加え、代名詞が指す内容を問う問題や本文の内容と一致した英文を選ぶ問題など、文章の内容を正確に理解しているかを問う問題も出題されました。
    大問2は長文読解の問題。語順整序や和文英訳といった文法問題、英文を文脈に沿って適切な順に並べる問題、代名詞の指す内容を問う問題など、大問1と同様に表現・文法の知識と読解力の両方が求められました。また昨年と同様に、条件英作文は大問2の中に組み込まれて出題され、対話文の空欄に合う文章を条件に沿って10語程度と20語程度で書くものでした。10語程度の作文はほぼ和文英訳であったため、書くことができた受験生も多かったでしょう。20語程度の作文は前後のやり取りをふまえて、設問の内容に合ったミスのない文章を書く力が求められました。

    入試までに準備しておくこと

    リスニング問題では、疑問詞表現や基本的な会話表現を身につけておく必要があります。普段から教科書の音声などで聞き取りの練習をするとよいでしょう。入試に向けて練習する段階では、過去問などの問題の音声を使用して会話文や発表の聞き取りを練習するのが有効です。
    筆記問題では、文法・読解・英作文など英語にまつわる総合的な力が問われます。文章を早く正確に読み解く練習をするには、過去問や似た形式の問題を繰り返し解くことが効果的です。

    2024年度大阪府公立入試問題出題一覧表【英語一般B】HPメイリオ.png

  • 一般選抜C リスニング

    出題傾向の分析

    英語C問題のリスニングは、Part A・Part B・Part Cの3つのパートに大きく分かれています。設問の指示を含めすべてが英語で放送されるほか、放送内容の要約を英語で書く問題が出題されるなど、難度が高いです。
    Part Aは対話を聞き、質問に対する答えとしてふさわしいものを選ぶ問題。特に(4)(5)は対話が3・4回往復することや、1人の発言量が多いこともあり、1回聞いてすべて内容を理解するのは難しかったかもしれません。
    Part Bは「ラジオ番組で説明される世界音楽の日」について聞き、その内容に関する質問の答えとしてふさわしい選択肢を選ぶ問題。放送を聞きながら選択肢の内容を精査することで、時間を有効に使いましょう。ただし、Question2は放送された内容に対して正しくないものを選ぶ問題でしたので、「not」を聞き逃してしまうと正答を選ぶのが非常に難しくなりました。
    Part Cは、人類の発明に関して、2人の対話からどんなテーマについて発表することにしたか、またなぜ2人がそのテーマを重要な発明だと考えたかを英文で記述する問題。放送される対話は非常に長く、対話を聞いた後に質問文が放送されます。放送前に発表で取り上げられるテーマについて30秒間で黙読する時間が与えられるため、その内容をふまえて対話の流れを整理しながらメモを取ることが重要です。また問われている内容が2点あるので、それぞれに対して言及する必要がありました。語数制限はありませんが、限られた時間の中で聞き取った情報をもとに、質問に対する解答をわかりやすく正確に書き表すことが求められました。

    入試までに準備しておくこと

    C問題のリスニングは、全国的にみても難度が非常に高い問題となっています。英語の音声を正しく聞き取って理解する力だけでなく、聞き取った情報を正確に整理して表現する力が必要です。
    まずは過去問などを使用して、早い段階で英文を聞き取ることに慣れ、聞き取った情報をメモする練習をしておきましょう。これに加えて、対話の内容を要約する練習も必要です。はじめのうちは音声ではなく文字で書き表されている対話文を用いて、それぞれの登場人物の話や意見をまとめる練習をするとよいでしょう。
    臨海ではリスニング対策システムとしてELST®というアプリを導入しています。中学校の内容はもちろん大学受験レベルまで幅広く対応しています。C問題のように難度の高い問題への対応はなかなか自分だけで勉強しづらい部分も多いです。アプリなどもうまく活用することで学習を進めましょう。

    ※ELST®は株式会社サインウェーブの登録商標です。

    2024年度大阪府公立入試問題出題一覧表【英語一般C(リスニング)】HPメイリオ.png

  • 一般選抜C 筆記

    出題傾向の分析

    C問題の筆記問題は大問6問、小問総数26問と昨年度から変更はありませんでした。今年度も設問文が英語で書かれており、問われていることを正確に理解する必要がありました。30分という試験時間で解答する必要があるため、優先して解く問題の取捨選択と英文をすばやく読み取る力が求められました。
    大問1は適語句選択。熟語表現と関係代名詞が組み合わさった(2)のように、複雑な構造の文を組み立てる必要があります。4つの選択肢から選ぶため、文法的に成立しないものや日本語に訳したときに意味が通らなくなるものを除外するなどして、スピーディに解き進めましょう。
    大問2~5は英文や資料を見て答える問題。それぞれの英文はそれほど長くありませんが、英文の内容を正確に理解して解答する問題があるため、時間配分には十分注意する必要がありました。大問2は他の設問と比べて英文が短いものの、表に記載された数値を計算したり比較したりする必要がありました。
    大問6は条件英作文の問題。目標を達成するために重要なことについて、自分の経験や具体例を踏まえて、自分の考えとそのように考える理由を書く問題でした。語数や文の数は指定されていませんが、自分の意見をわかりやすく、まとまった分量の英文で表現する必要がありました。

    入試までに準備しておくこと

    文法・文章読解・英作文など総合的な力を高いレベルで問われる問題です。設問文が英語で書かれているものの、問題自体は一般的なものばかりなので、過去問を多く解くことで時間配分を身に付けることが重要です。文法問題では複数の文法を用いた複雑な文を成立させるため、文法事項はもれなく学習しておく必要があります。また、文章を読み解く問題が多く出題されるため、英文を速く正確に読むことが求められます。加えて高い語彙力が求められるので、『大阪版中学校で学ぶ英単語集』に掲載されている単語や表現は必ず身につけましょう。条件英作文はテーマに沿った内容を思い浮かべられるか、ミスを減らすために平易な表現で書きかえられないかなどを意識しながら数多く問題を解いて、英文を書く力をつけていきましょう。

    2024年度大阪府公立入試問題出題一覧表【英語一般C(筆記)】HPメイリオ.png

数学

  • 一般選抜B

    出題傾向の分析

    大問4題、総設問数24問の構成でした。

    大問1は計算問題の小問集合でした。素早く正確に解く練習をしておくことで全問正解を目指したいところです。

    大問2の小問集合は、方程式・関数と図形・確率・標本調査などからの出題です。標本調査の問題は、比例式を計算して終わりになっていないかが試されました。関数と図形は、文字でおいた座標から長さを表すことを利用した問題でした。

    大問3は例年通り一次関数です。今年は定期テストによく見られる、図形を等間隔に配置したときの長さについての問題で、与えられた条件と表を使うことで容易に解くことができました。(2)はさらに文字が追加される問題で、(1)を踏まえれば簡単に立式できましたが、数字を文字に変え忘れてしまうと時間を取られてしまう問題でもありました。

    大問4[Ⅰ]は正方形と直角三角形を組み合わせた平面図形の問題。相似の証明は、角の和を利用して示すことができました。線分の長さは、複数の相似な図形を利用し、長さを出していくことで求めることができました。[Ⅱ]は空間図形の問題で、ねじれの位置や三角形の面積、三角錐の体積について問われました。(4)②の三角錐の体積については、立体ADGHを含む立体ABCDの体積を出し、△DBCを底面と考えたときの△DGHの割合を考えることで、複雑な計算をせずに答えを出すことが出来ました。

    入試までに準備しておくこと

    学校の授業で習った内容を広く演習し、再確認しましょう。平面図形や空間図形は、定期テストに比べて難しい問題が出題されます。図形の特徴を把握し、極力簡単に答えを出せる解法を短い時間で選ばなくてはなりません。そのため、最低限の知識・技能を身につけて、過去問や模試の問題を解くのが効果的です。解けなかった問題は入試対策問題集などで復習を繰り返し、同じ解法を利用する問題が解けるよう頑張っていきましょう。

    2024年度大阪府公立入試問題出題一覧表【数学B】HPメイリオ.png

  • 一般選抜C

    出題傾向の分析

    昨年同様、大問3題の構成で総設問数は17問でした。

    大問1は計算問題の他に、方程式・関数の変域・数に関する問題・確率・式の利用・関数のグラフの問題。式の利用に関する問題は、各位の数を文字で表し、与えられた条件から立式することで解くことができました。また、関数とグラフでは文章と図から連立方程式をつくる問題だったため、読み取りの正確さが試されました。しっかり見直しをして全問正解を狙いたいところです。

    大問2は円周角を利用した平面図形の問題。図形の証明・線分の長さを求める問題などが出題されました。(1)の相似の証明は、円周角の定理の理解度が試されました。(2)は相似な図形を利用して線分の長さを求める問題でした。(1)の証明や円の性質を利用して相似な図形が見つけられるかどうかがポイントでした。

    大問3は空間図形の問題。(1)の回転体の体積や、立体内の線分の長さを求める問題は、確実に正解しておきたいところです。③の線分の長さは、文字でおくことで比較的容易に解くことができました。(2)②は立体の体積を求める問題で、例年通りの出題傾向でした。

    入試までに準備しておくこと

    そこまで複雑な計算を必要としないものの、与えられた情報を正確に読み取り、ケアレスミスをしないよう意識する必要があります。空間図形の最後の問題などで得点するためには、入試の過去問や模試を使って、さまざまな解法や考え方に触れることが大事です。また、今年で言えば式の利用と平方根や、関数と連立方程式など、複合的な問題も見られます。例年出題されている単元だけでなく、広く学習し、さまざまな問題に対応できるよう励みましょう。

    2024年度大阪府公立入試問題出題一覧表【数学C】HPメイリオ.png

国語

  • 一般選抜B

    出題傾向の分析

    大問一は漢字です。漢字は例年通り、読みは中学生まで、書きは小学生までに習った漢字が出題されました。

    大問二は随筆文です。独創性(オリジナリティ)に関する文章でした。問4は10~15字の記述問題と25字の書き抜き問題でやや難しく見えるかもしれませんが、空欄の前後の内容の表現が本文のどこにあるかを見つけられれば得点に結びつくので、ぜひ挑戦したい問題でした。

    大問三は古典(古文の読解)です。発言の意図の理解などが求められました。古文の読解問題を解き慣れているかどうかでも差がついたかもしれません。

    大問四は論説文です。俳句についての文章でした。傍線部の説明を55~70字で記述する問題は、空欄の前後と合うように必要な言葉を取捨選択し、指定された字数の範囲にまとめることが大変だったかもしれません。

    大問五は作文です。字数は例年通り260字以内で、配点は今年も18点でした。「合意の形成に向けての話し合いを行う際に、あなたが心がけたいと考えること」に対する自分の意見を、理由とともに書くものでした。

    入試までに準備しておくこと

    B問題では、中学校までに学習したことが総合的に問われます。漢字は、小中学校で学習したものの復習を行いましょう。論説文や随筆文では段落ごとの内容を把握し、指示語や接続語に気をつけながら読む練習を重ねることが大切です。記述問題も多いため、ただ読むだけではなく、段落ごとの要旨をつかみ、文章中の言葉を使ってまとめていく練習が必要です。古典については、「誰が何をしたのか」を把握しながら読むことに加え、古文単語や基礎的な文法も覚えておくと、よりスムーズに読解ができます。漢文が出題されることもあるので、返り点などの知識も身につけておきましょう。作文は、自分の考えだけでなく、異なる立場の意見を考える力も求められることがあります。与えられた設問に対して、他の人がどんな意見を述べるかも想定し、それに対して自分が文章の中で何を主張するかを明確にする練習を行いましょう。論説文を読むときに筆者の主張と自分の意見が同じか異なるか、その理由も考えることも練習になります。作文は実際に書くことが上達につながります。他の大問を解く際にも時間配分を意識して、作文を書く時間を確保することも重要です。

    2024年度大阪府公立入試問題出題一覧表【国語B】HPメイリオ.png

  • 一般選抜C

    出題傾向の分析

    大問一は『万葉集』と『古今集』の歌の違いを説明した文章。問2は空欄の前後とつながるように本文で筆者が述べている内容を70~80字で過不足なくまとめる問題でした。

    大問二は古典(古文の読解)。問2は各動作の主語を選択する問題でした。これ自体は傍線を引かれた部分について答える問題ですが、本文が短いため冒頭から丁寧に主語を把握しながら読んでいくことで、他の設問も含めて解きやすくなったでしょう。

    大問三は漢字・返り点。漢字の読みは中学校までに習う漢字、書きは小学校で習う漢字でした。

    大問四は歴史についての文章。問4は50〜60字の記述問題で、昨年度より指定された字数は少なかったものの、本文から過不足なく必要な言葉を見つけてまとめる力が求められました。

    大問五は作文。2つの名言をふまえて「読書」について300字以内で自分の考えを述べるものでした。

    入試までに準備しておくこと

    C問題はB問題に比べ、文章内容の難度が高く、記述問題や作文の字数が多くて配点も大きいことが特徴です。漢字は小中学校で学習したものを復習しましょう。論説文では段落ごとの内容を把握し、指示語や接続語に気をつけながら読む練習を重ねることが大切です。記述問題や文章全体の内容に関する設問も多いため、ただ読むだけではなく、段落ごとの要旨と全体の要旨をつかみ、文章中の言葉を使ってまとめていく練習が必要です。古典については、古文単語や基本的な文法も学習しておくことで速く正確に読解できるでしょう。文章内容を現代語でまとめる設問も出題されているため、古典は大まかでもよいので現代語訳できるようにしておくのが有効です。作文は自分の考えを書く力が求められます。論説文を読むときに筆者の主張と自分の意見が同じなのか異なるのかを考えることも、自分の意見を持つ練習になります。限られた試験時間の中で論説文等を二つと古典を読み、300字もの作文を書くためには、時間配分に注意することと書くスピードを上げることが重要です。

    2024年度大阪府公立入試問題出題一覧表【国語C】HPメイリオ.png

理科

出題傾向の分析

【大問1 地学分野】地層の広がりについての問題。各地点の標高や柱状図から、堆積岩・示相化石・地層の傾きについて問われました。凝灰岩の層の深さを求める問題は、柱状図から凝灰岩の層の深さを観察した地点の標高と照らし合わせれば、簡単に解ける問題でした。

【大問2 物理分野】物体の運動についての問題。物体に加わる力の関係や、移動する物体の速さやエネルギーについて問われました。文章から実験の条件を読み取れれば、計算問題は公式通りで解ける問題でした。

【大問3 生物分野】カボチャの皮の色をテーマにした遺伝の規則性についての問題。使う知識・技能は定期テストと同じレベルの問題ですが、問題文や会話文から読み取る力が必要です。果実の皮の色についての問題は、種子の遺伝子ではなく、雌花の遺伝子に注目するのがポイントでした。

【大問4 化学分野】化学電池についての問題。イオンへのなりやすさや、ボルタ電池のしくみ、ダニエル電池のしくみについて問われました。単純な暗記だけでなく、イオンや電子の動きについて正しく理解しているかが、大きな差になる問題でした。

入試までに準備しておくこと

実験結果、資料、会話文中の言葉から考察、推測する問題が多く出題されます。そのような問題に対応するためには、単純な知識の暗記だけではなく、それらを活用する経験を多く積むことが必要です。定期テストから入試レベルの実戦的な問題を順に解き進める過程で、実験結果から読み取る力や、考察する力を身につけていくようにしましょう。

2024年度大阪府公立入試問題出題一覧表【理科】HPメイリオ.png

社会

出題傾向の分析

大問数は4つ、総出題数は38題で、昨年度と同程度でした。全体的に語句の記述問題で漢字指定が多いことや、複雑な資料の読み取りが含まれている点が特徴的です。

大問1は歴史分野の問題。(6)は19世紀後半の世界の様子を選ぶ問題でした。細かい年号までは覚えていなくても、何世紀の前半か後半かまでは整理しておくとよいでしょう。

大問2は地理分野の問題。基礎的な知識を問う設問に加え、(2)③のようにヨーロッパ各国の位置を把握している上で、図からの情報を読み取るといった、知識と資料分析を組み合わせた問題も出題されました。

大問3は公民分野の問題。記述形式の問題が多く、ここを解くのに時間がかかった受験生も多かったかもしれません。

大問4は地理・歴史・公民分野の総合問題。(1)②は地方公共団体の歳入の種類の内、説明に合うものを選ぶ問題で、用語を覚えるだけではなく具体的な内容を理解しているかが問われました。

入試までに準備しておくこと

試験時間に対する設問数は比較的多く、資料の読み取り問題や記述問題も出題されていることから、問題を解く際には、正確な知識が要求されるのはもちろんのこと、時間配分やペースを意識して解答する必要があります。記述問題や資料の読み取り問題であっても時間をかけすぎないよう、普段から時間を計って速く解くことを心がけるとよいでしょう。

ただ用語を覚えるだけでは通用しない問題も増えています。用語を覚える際は、教科書に掲載されている地図やグラフといった、その語句に関連する情報も確認するとより効果的でしょう。

2024年度大阪府公立入試問題出題一覧表【社会】HPメイリオ.png

入試で合格をつかむためには、まず調査書の内申点をとれるように中学校の定期テストできっちり点数をとり、宿題や課題などの提出もしっかりとおこなっていき、前向きな姿勢で中学校の授業に取り組む必要があります。臨海セミナーでは常にその重要性について伝えながら学習指導にあたってまいります。 また、通常授業・宿題管理・小テスト管理・進路指導・進路情報提供・入試対策においても、できる限りの応援をさせていただきます。

入試で合格を勝ち取ることができるよう、志望校合格に向けて、懸命に指導にあたらせていただきます。十分な情報と入試に出題される内容を的確におさえた授業、なおかつ生徒のやる気を引き出す授業を展開し、生徒の志望校合格という一つの夢の実現を目指してまいります。