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入試講評と問題解説(前期)
英語
大問1~大問4はリスニング問題。出題傾向はほぼ例年通りでした。大問1~3は、英語の放送を聞き、正しい応答文や内容について記号で答える問題です。大問4は、聞き取った英文をもとに、与えられた英文の空欄に入る単語を答える問題が出題されました。
大問5は語形変化・語順整序の問題。出題形式や難易度は例年通りで、基本的な単語や文法の知識が問われました。
大問6は条件英作文問題。絵に描かれている状況と人物のせりふに合わせて20語以上30語以内で書きます。難しい表現を使う必要はないので、文法・単語のミスがないように英文を作ることが求められます。
大問7は短い文章やお知らせの読解問題。英文に適切な語を入れる問題や、本文の内容についての質問に英語で答える問題などが出題されました。内容に合うイラストを選ぶ問題は、昨年までは大問8で出題されていましたが、今年は大問7で出題されました。
大問8は読解問題。5人の人物がどのような意見を言ったかについて、注意して読む必要があります。今年は本文の内容についての対話文を読んで答える問題もあり、時間がかかった受験生も多いのではないでしょうか。単語の言いかえなどに注意して、文章の内容を理解することが必要でした。
大問9は会話文中の空欄に当てはまる文を選択する問題です。使われている単語や表現は教科書に掲載されている範囲のものなので、会話の流れが理解できれば解答できる問題でした。
問題解説
(2)応答文の「12月です。」から直前の疑問文は、12月という月について問われている文であるとわかります。疑問文は「英語で1年の12番目の月の名前は何ですか。」となります。「12番目の」を表すtwelfthが正答です。
(3)対話は、アンディが遅れてくるがどうするかという問いかけに対して、彼は次の電車に乗るだろうから心配しなくて良いという内容につながります。( )が主語に続く形なので、動詞にあたる語をつなげます。don’t have to~「~する必要がない」とつなげられるので、toの後ろに残った動詞waitをおいて「待つ必要がない」とできます。( )以降はwait for him「彼を待つ」とできるため、We don’t have to wait for him.「私たちは彼を待つ必要がありません。」という文になります。
(4)対話は、素敵な色のかばんを勧められて、よいと思うが・・・に続く文を作ります。more thanから比較級の文をつくる必要があるとわかります。expensiveは「高価な」という意味です。比較級にする場合は-erをつけず、more expensiveとします。比較の相手が別のかばんを表すthat oneとなりbut it is more expensive than that one.「しかしそれはあのかばんよりも高価です。」となります。
(3)①与えられた疑問文は「どのぶどうが美味しくて摘まれるべきですか。」という内容です。お知らせ③の2つ目と3つ目の●に、摘むぶどうの条件が書かれています。「枝が緑ではなく茶色のとき、ぶどうは美味しいでしょう。」「あなたは濃い紫のぶどうを摘むべきです。緑色のぶどうは摘むには早すぎます。」とあります。よって、枝がbrown「茶色」で、ぶどうの色がdark purple「濃い紫色」の選択肢アが正答です。
数学
出題構成は大問5題で、大問1と大問2は計算・小問集合で55点、大問3から大問5はそれぞれ15点ずつの配点と、例年どおりでした。
大問1は計算問題。内容は正負の数、文字式、平方根、方程式、因数分解から計6題。
大問2は小問集合。変域、相対度数、角柱の体積、確率、作図の5題。作図の問題は、基本となる垂線、角の二等分線の作図に加え、特別な角を含む図形の性質を十分に理解しているかが試されました。
大問3は関数のグラフの問題で、(2)②では三角形と四角形の面積比を利用した問題。求める座標を文字でおいて、問題に合わせて適切に図を作成し、相似な図形の面積比の考え方を利用すると解きやすくなる問題でした。
大問4は平面図形。(1)は相似であることを証明する問題、(2)は円と相似を利用して解く問題。中点連結定理や角の二等分線などの知識・技能も試された良問でした。
大問5は、方程式の文章題と確率。問題のルールを的確に把握し計算をすることや、指定された文字を使って正しく等式をつくることができるかなどの力が試された問題でした。(4)では、さらに確率の考え方も同時に求められたので難しく感じた受検生も多かったのではないでしょうか。
問題解説
(1) はじめのビー玉の数は2個で、箱A(3倍)を2回、箱B(5倍)を2回使うので、最後に取り出したビー玉の数は、2×3×3×5×5=450(個)
(2) はじめのビー玉の数をt個、使用した箱の回数を、箱Aがa回、箱Bをb回とおくと、最後に取り出したビー玉の数が2700個なので、t×3^a×5^b=2700と表せる。(a+b=5)
これより、2700は3と5で割り切れるので、2700を3と5で素因数分解すると、2^2×3^3×5^2=2700となり、a=3、b=2となる。ここでa+b=5を満たしているので、はじめのビー玉の数tは、t=2^2=4(個)
※2^2(2の2乗という意味です。)
(3) 省略
(4) 4個のビー玉を、箱A、箱Bを合計4回使って最後に取り出したビー玉の数が1000個をこえるには、250倍以上にならなければいけない。
箱Aを4回使うと、3×3×3×3=81(倍)
箱Aを3回使うと、3×3×3×5=135(倍)
箱Aを2回使うと、3×3×5×5=225(倍)
箱Aを1回使うと、3×5×5×5=375(倍)
箱Aを0回だと、5×5×5×5=625(倍)
よって箱Aを0回か1回使うときを考えればよい。
ここで、1枚のコインを4回投げるので、表と裏の出方は、全部で2×2×2×2=16(通り)
箱A(コインは表)が0回なのは1通り。
箱A(コインは表)が1回なのは4通り。
よって最後に取り出したビー玉の個数が1000個をこえる確率は、 5/16
国語
大問8題、小問34題の構成でした。
大問一は聞き取り問題。今年度は雨にまつわる俳句について書かれたプリントを見ながら、俳句について調べたことを発表している場面についての放送を聞いて答える設問でした。昨年度は選択問題のみでしたが、今年度は記述問題も出題されました。
大問二、大問三は漢字で、書きは小学校、読みは中学生までの学習範囲からの出題です。漢字の読みは熟字訓の「足袋」や、「?落」のように、中学生の普段の生活ではあまり使わないものも出題されました。漢字の書きでは今年度も四字熟語が1問出題されました。
大問四は文法・語句の知識を問う設問。昨年度と同様、漢文の返り点を書く問題が出されました。
大問五は論説文。文章に書かれている内容や筆者の主張を正しく捉えられているかどうかを問う設問が中心でした。「ダイアローグとしての対話」の説明をしている段落はどこからどこまでかなど、段落ごとの話題を捉えて読むべき範囲を絞ることが、素早く解くことにつながったでしょう。?の記述問題は、読み取った内容を自分の言葉で短くまとめるものでした。
大問六は小説文。3年連続で江戸時代を舞台とする文章からの出題です。?や?の問題は、「鳶が鷹を生む」という言葉の意味を知らないと、心情の把握が少し難しかったかもしれません。設問内の空欄の前後の内容も手がかりとして、文章中の登場人物についての描写を捉えられたかどうかがポイントです。
大問七は古文。文章の量や難易度は平年並みですが、古文から得た教訓の実生活への活用についての記述問題が出題されました。自分の言葉でまとめる必要があり、難しいと感じた受験生もいたでしょう。
大問八は作文。資料を分析し、そこから自分の考えを書くという形式は例年通りでした。グラフと事例を関連付けて読み取る必要がありました。
問題解説
第7段落~第12段落が、「モノローグであるおしゃべり」の説明です。第7段落「相手のことを考えない活動」などからイが当てはまります。
「ダイアローグとしての対話」のことは第13段落以降に書かれています。空欄Ⅰは、「他者」を修飾する言葉を抜き出します。自分ではない、という主旨の言葉を文中から探すと、第16段落の「異なる立場」が当てはまります。なお、文中に複数ある「他者として」も五字ですが、「他者」を修飾する言葉としては不適です。空欄Ⅱは、話す者が常に要することを抜き出します。第13段落の「(相手に)伝えるための最大限の努力」が当てはまります。
第14段落の「つまり」以降の「その話題は、他者にとってどのような意味を持つかということが対話の進展には重要だ」などから考えるとエが当てはまります。アは、「話題について聞き手がどの程度知っているかによって」が誤りです。イは、「聞き手に対する礼儀」「対話の雰囲気のよしあしを左右する」などが誤りです。ウは、「話し手も熱が入る」などが誤りです。 ? 傍線Cの1行前に「すなわち」という接続語があることから、前後で同じような内容が述べられていると分かります。「異なる立場の他者に納得してもらうために語るという行為」や「他者を促し交渉を重ねながら少しずつ前にすすむという行為」が「相互関係構築のためのことばの活動」だと読み取れます。これに合うのはウです。アは、「人の関心をひく話題を持ち出して」などが誤りです。イは、「相手にも思いのままに語ることを促す」からは相手と交渉することが読み取れないため誤りです。エは、「自分の話術を使い思い通りの人間関係を築く」が誤りです。
空欄Ⅰは、前後の説明から「相手の価値観を受け止めること」の言い換えにあたる言葉を自分で書く問題だと分かります。「違いを認める」が模範解答です。空欄Ⅱは、対話がどのような行為なのかを抜き出します。また、空欄の前後からダイアローグとしての対話のことを指すと分かります。これらのことから、第15段落の「相手の領域に大きく踏み込む」が当てはまります。
直前の「このような対話の活動によって」から、「ダイアローグとしての対話」から学べるものを選べば良いでしょう。ア・イは「自分」のことしかふまえていないため誤りです。ウは第16段落の内容と似ていますが、他者を促し交渉することだけではなく、「少しずつ前にすすむ」こと、つまり「相互関係構築」までが「ダイアローグとしての対話」です。よって、ウでは不十分です。エが、他者の存在と、他者との相互関係構築という主旨を含んでいると読み取れるため正解です。
理科
大問9つで物理、化学、生物、地学の各分野25点ずつの配点は例年どおりでした。
大問1は、4つの各分野から1題ずつの小問集合で、内容はどれも基礎事項でした。
大問2以降は、生物の観察、鉄と硫黄の化合、オリオン座の観測、力のつり合いと仕事とエネルギー、地震の記録、電流の大きさと電熱線の発熱、動物の分類、塩酸と水の電気分解から出題されました。他の県の入試でも頻繁に扱われる実験や観察にもとづくもので、入試に向けた演習で数多く扱ってきたことと思います。
近年の傾向通り、標準的な問題で構成されていました。
ただ、実験の結果を読み取って数値計算をしたり、作図をしたりと理科ならではの問題も数多く出題されました。計算問題では、倍率を逆算するもの、天体の高度から緯度を求めるものは経験も少なかったと思われます。
さらに、大問5は斜面に平行な分力と重力の関係を知っているかで解く時間に差がつきました。大問6は表から地震の発生時刻や初期微動継続時間を求める問題ですが、表は一部のデータは不明というあまり見慣れない形式でした。問題から必要な情報を抜き出す力や、数学的な計算技能も必要とするやや難度の高い良問も出題されました。
問題解説
(1) 鉄と硫黄の化合。鉄+硫黄→硫化鉄(Fe+S→FeS)。
(2) Ⅰ 酸化カルシウムに水を加える。発熱反応
Ⅱ 炭酸水素ナトリウムを混ぜた水に、レモン汁またはクエン酸を加える。吸熱反応
Ⅲ 塩化アンモニウムと水酸化バリウムを混ぜる。吸熱反応
(3) 有害な気体を多く吸い込んでしまわないように、手であおいでかぐ。
試験管B内の物質は硫化鉄。硫化鉄に塩酸を加えると、硫化水素が発生する。
硫化水素は卵の腐ったにおい(腐乱臭)
(4) 表2試験管C~Eより、鉄と硫黄が過不足なく反応する質量比は7:4。
鉄6.6gに反応する硫黄は7:4=6.6:y、y=3.7・・・、硫黄が足りない
硫黄3.6gに反応する鉄は7:4=x:3.6、x=6.3、
よって、鉄が完全に反応せずに残った。
この反応でできた物質の質量は、質量保存の法則より、3.6(g)+6.3(g)=9.9(g)
社会
大問8題、総小問数32題で問題構成に大きな変化は見られませんでした。歴史の年代並べかえなどの完答形式の問題は昨年度の1題から3題に増加しています。
大問1は各分野からの小問集合です。地中海式農業の特徴、バリアフリーなど基礎的な知識を問う問題がほとんどです。資料読み取りの問題は2つの資料を丁寧に照合しながら解き進めれば、比較的容易に正答にたどりつけたでしょう。
大問2・3は地理からの出題です。日本の工業のようす、地形図、世界の気候や宗教など比較的平易な出題が多くなっています。大問2(3)は瀬戸大橋開通の影響を答える記述問題で、指定語句を用いて、指定字数内で答えをまとめる必要がありました。
大問4・5は歴史からの出題です。大問4は歴史上の人物の系図を用いて出題され、見慣れない出題方法にとまどった受験生もいたかもしれません。大問5の近現代史は、歴史的できごとの年代に関する問題がほとんどで、正確に年代を覚えているかどうかによって、正否がわかれました。
大問6~8は公民分野の企業と労働、憲法と国会、国際社会からの出題です。大問6(2)は選択肢が4行に及ぶ資料読み取り問題で、近年連続で出題されている形式の問題です。選択肢と資料の要点を素早くつかむ必要がありました。大問7(3)は内閣総理大臣の指名に関わる衆議院の優越の内容を記述する問題で、与えられた資料から誰が内閣総理大臣に指名され、どのような手続きがとられるかを正確に記述するもので、難度が高い問題といえるでしょう。
問題解説
ギリシャなど地中海沿岸は、夏は雨が少なく乾燥し、冬は雨が多くなる地中海性気候となっています。この気候区分の地域では、夏には乾燥に強いぶどうやオリーブ、オレンジなどのかんきつ類を、冬は雨が降ることから小麦を栽培することが多くなっています。このように各地域の「気候」と「農業」は密接な関係にあることが多いため、しっかりと関連付けて覚えることが重要となります。まずは資料1中のEとFが「1960年」なのか「2017年」なのかを考えましょう。問題で提示された「エンゲル係数」など4つの指標の割合の増減は資料2に示されています。1960年から2017年にかけて減少したものが3つ、増加したものが1つであることから、Eが「1960年」、Fが「2017年」とわかります。あとは資料2に書かれた割合の減少・増加を参考にA~Dが何を表しているのかをあてはめていきましょう。このように資料読み取りの問題では、問題文などから必要な情報を読み取り、資料中のどこに着目すればよいかを繰り返し練習するようにしましょう。また「3分の2程度に減少」「4倍以上に増加」など、割合の計算を求められる場合も多くなっていますので、素早く計算できる練習を行うことで、正答率のアップや解答時間短縮につながります。
図中のAは千葉県で京葉工業地域、Bは愛知県で中京工業地帯、Cは大阪府で阪神工業地帯に含まれることがわかります。ここから各工業地帯・地域の特色を思い出しましょう。中京工業地帯は愛知県豊田市を中心に自動車工業がさかんであることから、機械工業の出荷額割合が約7割となっています。京葉工業地域は鉄鋼業や石油化学工業がとてもさかんになっています。工業地帯・地域の名称を覚えることも大切ですが、その地域ではどのような工業がさかんであるのかもあわせて学習するようにしましょう。
下線が引かれた4人の人物やその時代について述べた文で正しいものを選ぶ問題です。下線bの「光明子」が誰であるのか戸惑った受験生もいたかもしれません。「光明子」はのちに聖武天皇の皇后となった「光明皇后」で、奈良時代に活躍した人物で天平文化が栄えた時期と合致します。
わからない選択肢などが出てきたときは「消去法」を用いて、確実にわかるものから判断をしていくというのも一つの方法です。選択肢アは聖徳太子の説明であるので誤り、選択肢ウは藤原頼通の説明であるので誤り、選択肢エは奥州藤原氏の説明であるので誤りといったように、誤りであるものを除くことによって正答にたどりつけることもあります。
鎌倉幕府の3代将軍 源実朝が暗殺されたあと、後鳥羽上皇は鎌倉幕府を倒そうと1221年に兵を挙げました。このできごとを「承久の乱」といいます。この戦いに勝利した幕府側は、後鳥羽上皇を隠岐に島流しにしたうえで、朝廷を監視し、西国の御家人を統率するために京都に「六波羅探題」を置きました。
歴史の学習では「年代」「できごとの名」などを中心に覚えてしまいがちですが、「どのようなできごとであったのか」「そのできごとが起きた因果関係(起こった原因とその後の結果)」などをあわせて覚えることがとても重要です。
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