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大学入学共通テスト

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大学入学共通テストとは

「大学入学共通テスト(以下、共通テスト)」は「大学入試センター試験」に代わり、2021年度入試から開始されました。毎年1月中旬の土・日曜の2日間に全国で一斉に実施される試験です。

どんな人が受ける?

共通テストは、国公立大学の一般選抜に出願するためには原則必ず受験が必要で、学校推薦型選抜や総合型選抜の受験が必要な場合もあります。また、私立大学の約9割が共通テストを利用する入試を実施しています。

問題形式と傾向

問題は全てマークシート方式で出題されます。思考力・判断力・表現力が求められる問題が重視され、全体的に知識や解法の暗記のみで解答できるような問題は減少しました。また、科目によっては問題数が多く、正確な知識に加え、素早く問題を解き進める処理能力が求められます。

出願

出願は10月上旬頃に行われ、高校3年生は高校単位で出願し、高卒生等は各自で出願します。出願の際には受験する教科を決める必要があり、試験本番では事前に登録していない教科(科目)を受験することはできません。なお、検定料は、受験する科目が3教科以上の場合は18,000円、2教科以下の場合は12,000円です(成績通知を希望する場合は+800円)。

出題科目 ※2024年度

共通テストの出題科目は、国語・地理歴史・公民・数学・理科・外国語の6教科30科目で構成されます。この中から、最大8科目(理科①を選択した場合は9科目)を受験できます。受験生は、志望大学が指定する教科・科目を選択して受験することになります。国立大学は5教科7科目を指定している大学がほとんどですが、公立大学は3教科などで受験が可能な大学も多くあります。一方で、私立大学の共通テスト利用入試は3教科が一般的ですが、必要科目数が異なる大学もあり、志望大学の必要教科・科目をあらかじめ把握しておく必要があります。

2024年度大学入学共通テスト 出題教科・配点・試験時間一覧

  • 国語
    ◆国語
    【配点】200点
    【試験時間】80分
  • 地理歴史/公民
    ◆【地理歴史】「世界史A」「世界史B」「日本史A」「日本史B」「地理A」「地理B」【公民】「現代社会」「倫理」「政治・経済」「倫理、政治・経済」
    【配点】1科目100点 2科目200点
    【試験時間】<1科目選択>60分 <2科目選択>130分(うち解答時間120分)

    【選択方法】10科目から最大2科目を選択解答する(同一名称を含む科目の組み合わせは不可)。受験科目数は出願時に申請する。

  • 数学
    ◆科目①「数学Ⅰ」「数学Ⅰ・数学A」
    【配点】100点
    【試験時間】70分
    【選択方法】2科目から1科目を選択
    ◆科目②「数学Ⅱ」「数学Ⅱ・数学B」「簿記・会計」「情報関係基礎」
    【配点】100点
    【試験時間】60分
    【選択方法】4科目から1科目を選択解答する
  • 理科
    ◆科目①「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」「地学基礎」
    【配点】2科目100点
    【試験時間】2科目選択 60分
    ◆科目②「物理」「化学」「生物」「地学」
    【配点】1科目100点 2科目200点
    【試験時間】1科目選択 60分 2科目選択 130分(うち解答時間120分)

    8科目から下記のいずれかの選択方法により科目を選択解答する
    A 理科①から2科目
    B 理科②から1科目
    C 理科①から2科目及び理科②から1科目(同一名称を含む科目の組合せも可)
    D 理科②から2科目
    選択方法は出願時に申請

  • 外国語
    ◆「英語」(リーディング・リスニング)
    【配点】各100点(計200点) 【試験時間】リーディング 80分 リスニング 60分
    ◆「ドイツ語」「フランス語」「中国語」「韓国語」
    【配点】200点 【試験時間】80分

    5科目から1科目を選択解答する

※「国語」は「国語総合」の内容を出題範囲とし、近代以降の文章(100点)、古典(古文50点、漢文50点)を出題
※「地理歴史および公民」「理科②」の2科目選択者の試験は、解答順に第1解答科目・第2解答科目に区分し、各60分で実施する。試験時間130分には第1・第2解答科目間の答案回収等の時間10分を含む
※「英語リスニング」の解答時間は30分、試験時間60分には機器の動作確認等の30分を含む

外国語の「英語」の受験者は、「リーディング(センター試験時の「筆記」から改称)」と別時間に実施される「リスニング」の受験が必須となっています。「リーディング」と「リスニング」の配点はそれぞれ100点で、配点比率は1:1となっています。ただし、各大学が成績を利用する際には、配点比率を自由に決めることができるため、そのまま1:1で利用する大学のほか、センター試験時と同じ4:1で利用する大学もあるなど、大学により対応は分かれています。

注意点

共通テストでは出願や受験の際に注意すべき点があります。これらについて確認してみましょう。
科目選択時に「英語以外の外国語」「数学Ⅰ」「数学Ⅱ」「簿記・会計」「情報関係基礎」「地歴A(世界史A・日本史A・地理A)」は、出題科目として指定しない大学が多く見られるために注意が必要です。また、公民の「現代社会」「倫理」「政治・経済」も、一部の難関大学では受験できないケースがあります。
理科については、A~Dのどのパターンで受験するかについて、出願時に申請する必要があります。
国公立大学の理系学部では、理科①を認める大学はほとんど見られません。また、理科を2科目必要とする大学も多いため、国公立大学の理系学部を志望するならDパターンが多くなります。一方、国公立大学文系学部では、理科①2科目または理科②1科目で受験できる大学がほとんどです。ただし、東京大学や京都大学などのように、理科①、理科②のいずれを選択した場合も2科目を必要とする大学があります。私立大学に関しては、理系は理科②、文系は理科①と考えておけばよいでしょう。
地理歴史・公民、理科②において、教科内で1科目のみを合否判定に利用する大学では、2科目受験した受験生の成績は高得点の科目ではなく、第1解答科目(地理歴史・公民、理科②で1科目めに受験した科目)を指定するケースがあります。
特に、国公立大学では多くの大学が第1解答科目を利用するほか、私立大学でも難関大学を中心に第1解答科目を利用します。どの順番で解答するかは共通テスト当日に自由に選べるため、得意科目を第1解答科目で解くのが基本です。ただし、特定の科目を第1解答科目に指定する大学もありますので、志望校の利用方法について確認しておきましょう。

センター試験との違い

2021年1月からセンター試験に代わり、大学入学共通テストが始まりました。
センター試験からの主な変更点と2024年度の試験について、きちんと理解しておきましょう。

センター試験からの主な変更点

センター試験と共通テストの違い(出題形式)

  • ①「数学Ⅰ」「数学ⅠA」の試験時間が60分→70分へ
  • ②「理科②」の選択問題がなくなる
  • ③ 英語の出題内容が「リーディング」と「リスニング」になり、発音・アクセントや語句整序などの文法問題の単独出題がなくなる。
  • ④ 英語の「リーディング」と「リスニング」の配点が同一へ変更
  • <センター試験と共通テストの英語配点の違い>
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  • ⑤ 英語の「リスニング」で一部設問の音声が2回読みから1回読みへ変更

※導入当初に検討されていた記述問題の実施は中止となり、2024年現在で共通テストは選択式の設問のみとなっています。また、英語の外部検定試験の利用も2024年現在で実施されていません。

センター試験と共通テストの違い(出題内容)

  • ① 単純な知識問題の減少
  • ② 図表や資料を読み込み、考えて解くような出題が増加
  • ③ 複数の文章の情報を結びつけたものや、日常生活に即したテーマの出題が増加

センター試験に比べて、思考力や判断力が重視される出題形式となっています。

英語

配点

大学入学共通テストの配点は、リーディング100点、リスニング100点となり、配点比率がR1:L1となります。
センター試験は、筆記200点、リスニング50点であるので、配点比率はR4:L1でした。

ただし、各大学が成績を利用する際には、配点比率を自由に決めることができるため、受験校の配点を確認しましょう。

リーディングの出題内容

これまでのセンター試験で出題されていた、「発音」「アクセント」「語句整序」などを単独で問う問題の出題はなく、文章内から概要や要点を把握する力を要求する問題が出題されます。

リスニングの出題内容

これまでのセンター試験では、読み上げられる音声の回数はすべて2回に統一されていましたが、大学入学共通テストでは1回読みと2回読みが混在し問題によって異なります。

数学

試験時間

数学①(「数学Ⅰ」「数学Ⅰ・数学A」)に関して、試験時間は70分になり、センター試験の60分から延長されました。「数学A」は3項目(場合の数と確率、整数の性質、図形の性質)のうち2項目以上学習した者を対象とし、選択解答します。
なお、数学②(「数学Ⅱ」「数学Ⅱ・数学B」)は、センター試験と変わらず、試験時間は60分となっています。「数学B」は3項目(数列、ベクトル、確率分布と統計的な推測)のうち2項目以上学習した者を対象とし、選択解答します。

2024年 大学入学共通テスト 全体概況

共通テストの平均点

2024年の大学入学共通テストが、1月13日(土)・14日(日)に実施されました。
共通テスト4年目となる今年は、志願者が491,914人と過去10年間で最低となり、現役生比率は85.3%と過去最高となりました。既卒生の減少、現役生中心の入試が続いています。現役生で共通テストに出願した割合は、45.2%と過去最高になりました。

令和4年度・5年度と2年連続で難化した生物に関しては、今年は易化し、化学の平均点に近いものとなったものの、依然として物理の平均点との開きがあります。生物基礎に関しても易化し、物理基礎や化学基礎よりも平均点が上になりました。国語、地理、化学、地学、英語(リスニング)でもやや易化しました。一方で、政治経済では難化しました。ほかにも、日本史、現代社会、数学ⅠA、数学ⅡB、英語(リーディング)はやや難化しました。特に、英語(リーディング)に関しては共通テストに変わって以来、平均点が最も低くなりました。これは、本文の語数が増加したことに加え、本文の内容から推測して解答することを求める問題が増加したからであると考えられます。全体として、思考力や分析力をしっかり鍛えて受験しないと高得点をとるのが難しいと思われます。
臨海セミナー大学受験科 講師 山岡 大樹

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新入試に向けた臨海セミナーの取り組み

高校生に求められる基礎学力はこれまでと変わりなく、むしろやるべきことが増えている印象です。低学年のうちはきちんと基礎学力を習得し、徐々に新入試に向けた対策を行っていく必要があります。
臨海セミナー大学受験科では、入試傾向の変化に対して、次のような取り組みを行っています。

大学入学共通テストトライアル(高1・高2)

新入試の大学入学共通テストの傾向に沿った問題を使って、実際に時間を計って問題を解き、そのあとに解説をその場で行う「テスト&ゼミ」方式を導入しています。解いて終わり、ではなく、すぐにその場で解説を聞き、自分の弱点や課題を発見することができます。
さらに、試験の時間感覚は実際に時間を計って解いてみることで養われていきます。1人では時間管理に甘さが出てしまうこともあるので、周りに同じ試験を受けている人がいる「模擬試験会場」で解答します。

共通テスト特訓講座で新入試に対応(高3)

GWやお盆、正月の期間を利用して、共通テスト対策を実施します。
過去問がなく自力で対策が難しい問題への対策をレクチャーし、その後全国模試に取り組むことで、目標とする段階までたどり着くサポートをします。

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